SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第113号(2025年5月号)
特集「“テレビ”はどうなる?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

トップランナーに聞く!対話型AIツール活用術

AIはビジネスの必須ツール。僕と私と 今瀧氏がプロンプトの設計力を磨くためにやっていることとは?

 ChatGPTをはじめとした様々な対話型AIツールが登場し、身近になってきています。読者の皆さんも、活用方法を模索している最中ではないでしょうか。マーケティング業界のトップランナーの皆さんに、対話型AIツールをどう活用しているのか尋ねる本連載。今回は、僕と私と CEOの今瀧健登さんにうかがいました。

“複数のプロフェッショナル人格”を演じさせて壁打ちに活用

Q1.普段使っている対話型AIツールと、それを使っている理由を教えてください

 対話型AIは主にChatGPTをメインで使っています。情報収集やアイデア出し、文章生成などほぼすべてのテキスト系タスクはまずGPTに投げます。

 画像生成が必要な時はMidjourney、資料作成ではCanvaなど他のAIを併用し、思考とアウトプットを素早く可視化できる体制を整えています。用途に応じて「テキストはGPT、ビジュアルは専用ツール」と役割を明確に分けることで、作業効率とアウトプットの品質を両立しています。

僕と私と株式会社 代表取締役 今瀧 健登氏
僕と私と株式会社 代表取締役 今瀧健登氏
僕と私と株式会社CEO。横浜国立大学卒。Z世代への企画・マーケティングを専門とするZ世代の企画屋。ハッピーな共感をフックに購買行動につなげる「エモマーケティング」を提唱し、様々な企業・行政とタッグを組んでワンストップ・プロモーションを展開する。

Q2.仕事/プライベートにおいて、それぞれどのようにAIを活用していますか? 

 仕事では、AIに“複数のプロフェッショナル人格”を演じさせながら壁打ちすることが多いです。

 企画立案の事例調査やエビデンス収集、組織マネジメントのシミュレーションまで、GPTに「マーケター」「組織コンサル」「クリエイティブディレクター」「弁護士」などの視点を与えて議論します。社内でも「わからなければまずジピる(GPTに聞く)」を行動指針としており、コミュニケーションを合理かつ俯瞰的に捉えられるAIはビジネスの必須ツールです。

 プライベートでは、AIと物語や歌詞を共作したり、「行動経済学者」視点でのフィードバックをもらったりすることが増えました。創作過程でAIにアイデアを出してもらいながら、日常の疑問の解消や、自己の思考を深めるツールとして活用しています。

Q3.ここだけはAIに任せない、という領域やポイントはありますか?

 企画に関しては、AIに「点(思考の素材)を出してもらう」ことや「点と点をつなぐ文章の補足」などの作業は任せられるものの、Z世代の心を動かす「エモマーケティング」で核となる、論理だけでは表せない「空気感」や「想像を超えるクリエイティブ」はまだ任せられません。AIはどうしても無難な回答に落ちやすく、想定外すぎる企画は実現難度が高くなりがちだからです。

 たとえAIが斬新な着想を出しても、人間が「えっ」と驚きながらも現実的に実行できるかどうかを判断し、企画を肉付けするフェーズは、今後も人間の感性・経験が不可欠だと考えています。

次のページ
今瀧さんお気に入りのプロンプトとは?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
トップランナーに聞く!対話型AIツール活用術連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/06/19 09:30 https://markezine.jp/article/detail/49341

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング