
「これ、何味だと思う?」──そんな問いかけから始まった一本のTikTok動画が、ヨーロッパ中で“味の推理ゲーム”を巻き起こした。仕掛けたのは、スナック菓子ブランドのPringles(プリングルス)。あえてフレーバー名を伏せ、「ミステリーフレーバー」として商品を展開したことで、消費者が自ら買い、食べ、味を推理し、SNSで語り合うという一連の体験が生み出された。話題のフレーバーの正体が「スパイシーピクル(Spicy Pickle)」と明かされたとき、多くの人が気づいたのは、味そのものよりも、「味を当てるプロセス」こそが、このキャンペーンの核心だったということ。TikTokやSNSと連動しながら、商品体験そのものを“物語化”する──この事例は、そんなブランドの設計力を象徴している。
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岡 徳之(オカ ノリユキ)
編集者・ライター。東京、シンガポール、オランダの3拠点で編集プロダクション「Livit」を運営。各国のライター、カメラマンと連携し、海外のビジネス・テクノロジー・マーケティング情報を日本の読者に届ける。企業のオウンドメディアの企画・運営にも携わる。
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