30周年を迎えた「アミノバイタル」次の30年に向けた方向性と想い
──まずは味の素のみなさまの業務内容と、今回の施策における担当領域についてご紹介ください。
蘭(味の素):私は「アミノバイタル」のブランディング、製品開発、販売管理などを全般的に担っており、今回のギフト施策では主にBtoB領域のコミュニケーションを担当しました。
奥田(味の素):私は「アミノバイタル」のCRM領域を担当しており、主にファン作りやステークホルダーとの関係構築を担っています。今回は、ファンコミュニティ「アミノバイタルパートナーズ」に登録されているロイヤルカスタマー向けのコミュニケーションを担当しました。
──「アミノバイタル」についても改めて教えてください。
蘭(味の素):「アミノバイタル」は、アミノ酸研究に長い歴史をもつ味の素が「スポーツにアミノサイエンス」をコンセプトとして、1995年に発売したスポーツサプリメントのブランドです。トップアスリートから部活生、市民ランナーまで幅広いスポーツ愛好家のコンディショニングをサポートしています。
──30周年の節目を迎え、ブランドに変化はあったのでしょうか。
蘭(味の素):30周年を機に、ブランドのありたい姿を改めて見直しました。新たなコンセプトは「運動するすべての人の挑戦のパートナー」。今までは「オリンピック選手やアスリートのためのブランド」というイメージが強かった「アミノバイタル」ですが、一般の方にも「スポーツを通じた挑戦」はあるはずです。
マラソンで自己記録を出したい、仲間とサッカーを楽しみたい、健康のためにヨガにチャレンジしてみたい……人それぞれの挑戦を「アミノサイエンス」で応援したいという想いを込めて、ブランドを再設計しました。
スポーツ選手に支持されているブランドの信頼性はそのままに、さらに多くの人に手に取っていただくことで、次の30年を目指したいと考えています。
30周年企画のキーワードは「感謝」
──30周年企画を実施する上での想いや、意識したことを教えてください。
蘭(味の素):キーワードは「感謝」です。商品を作り、配送し、店頭に並べ、購入されるまで、すべての関係するみなさまがいなければ、「アミノバイタル」は30周年を迎えられませんでした。「30年間支えてくださってありがとうございます。これからもよろしくお願いします」という想いで、気持ちを伝えるための企画を考えていきました。
──具体的な実施施策について教えてください。
蘭(味の素):今回施策の柱となったのは、ギフティの「STUDIO GIFTEE」を活用したオリジナルギフトのプレゼント施策です。BtoBでは得意先や流通パートナーなど1,000名に、BtoCでは「アミノバイタルパートナーズ」の会員を対象に抽選で100名に、特別感のあるギフトをお届けしています。
奥田(味の素):加えて、記念イベントとしてウォーキングイベントの開催や特設サイト開設などを展開しました。
──今回ギフト施策で採用された、ギフティの「STUDIO GIFTEE」についても簡単に教えてください。
池田(ギフティ):STUDIO GIFTEEは、ギフトプランニングのプロフェッショナルチームであり、企業のブランディングや、企業と顧客・従業員とのよりよい関係作りのためのギフト施策・体験設計をご支援しています。
企業様の課題や想いに合わせたギフトの企画から制作、在庫管理、配送まで、ワンストップでお任せいただけます。今回「アミノバイタル」の30周年企画では、ギフトのコンセプト決めや選定、特別感が伝わる製品デザイン、ギフトボックスへのセッティング方法のご提案、梱包作業までを担当しました。
パートナー企業向けギフト施策への想いと、ギフティを選んだ理由
──ここからはBtoB・BtoCそれぞれのギフト施策について、詳しくお伺いしていきます。まずはBtoBのパートナー企業向け施策に込められた想いについて教えてください。
蘭(味の素):30年間、紆余曲折あったなかで「アミノバイタル」は多くのステークホルダーに支え続けていただきました。特にコロナ禍ではスポーツ大会が開催されず、売上が伸び悩みました。そんななかでも、製品を届け続けてくれたみなさまに喜んでもらえるものを届けようと思いました。
──どのような観点で、何をギフトに選定されたのでしょう。
蘭(味の素):お得意様のバイヤーの方をイメージし、ギフティさんからご提案があった「エネルギッシュでアクティブな毎日を」というコンセプトでワークアウトボトル(タンブラー)を選びました。仕事で使っていただくのはもちろん、このボトルを相棒に、運動を始めてみる・楽しんでみるきっかけにしていただけたらうれしいですね。
──ギフト施策のパートナーとしてギフティを選ばれた決め手や、依頼してよかったことも教えてください。
蘭(味の素):ただギフトを配るだけではなく、体験価値を高めるためのコンセプトやストーリーを同じ熱量で、一緒に考えてくれる点が決め手でした。また、ボトルのデザインや使い勝手はもちろん、外箱まで特別感を意識して全体をコーディネートしてもらえたことも、ギフティに依頼してよかった点として強く印象に残っています。
奥田(味の素):一気通貫ならではのスピード感や柔軟性もありがたかったです。30周年ロゴは高級感を出すため箔押しに変更するなど、2~3ヵ月のタイトなスケジュールのなかで、細部まで妥協せず作り込めました。もし段階ごとに専門業者に発注していたとしたら、実現しなかったでしょう。
取引先へのギフトが商談機会創出に貢献
──実際に取引先へギフトを渡していくなかで、どのような反響がありましたか。
蘭(味の素):実際に手渡しした営業メンバーからは「大変好評だった」とフィードバックを受けています。流通店舗のご担当者様は、日々ご多忙なために、アポイントが取りづらいものです。しかし、ギフトとともに30周年のご挨拶としてお伺いすることで、商談のきっかけにもつながりました。
──商談機会創出にも貢献しているのですね。とはいえ、周年企画やギフト施策は費用対効果で測ることが難しく、社内調整に苦労する企業も少なくないと思われます。本施策はどのように調整したのでしょう。
蘭(味の素):私たちが意識したのは、30周年だからといって「売ることだけを目的にしない」ということです。最初は話題性にフォーカスを当てた、生活者向けのキャンペーンを大々的に打ち出す案も検討していました。
しかし、短期的な売上につなげるのではなく、関係性構築を重視するという結論にたどり着きました。社内でもそうした議論を重ね、社内の方向性や認識を統一していくことで、予算を確保しました。
──今後パートナー企業との関係性をどのように発展させていきたいと考えていますか。
蘭(味の素):「アミノバイタル」を今後も多くの生活者へ届けていくためには、パートナー企業様の協力が不可欠です。今後もステークホルダーとのつながりを強めるコミュニケーションを重ね、ブランドの地盤を固めていきます。
ロイヤルカスタマー向けギフトのこだわりとは
──次に、BtoCのロイヤルカスタマー向け施策について伺います。まず、対象となった「アミノバイタルパートナーズ」とはどのようなコミュニティなのでしょうか。
奥田(味の素):「アミノバイタルパートナーズ」は、2024年2月に立ち上げた「アミノバイタル」の会員制コミュニティです。ブランドのコアファンに向けて、限定コンテンツやキャンペーン、イベントなどを提供しながら、競技や年代問わず、ブランドとファンがより深くつながることを目的に運営しています。2025年10月現在、約2.3万人の会員が参加しており、スポーツを愛する会員同士の交流の場にもなっています。
──「アミノバイタルパートナーズ」会員に向けて、30周年ではどのようなギフトを用意されたのですか。
奥田(味の素):ギフティさんからご提案があった「運動やスポーツのモチベーションを高める、私だけのギフト」をコンセプトに、抽選100名限定でシリアルナンバー入りのランタンボトルとポーチ、「アミノバイタル」をセットでプレゼントしました。
──BtoB向け施策とは別のギフトにしたのはなぜでしょうか。
奥田(味の素):同じものにしたほうが費用は抑えられますが、今回は「アミノバイタル」への熱量が高いファンの方が本当に喜ぶものを贈りたかったからです。
──こだわりのポイントがあれば教えてください。
奥田(味の素):ギフト制作にあたって、コミュニティに向けた事前アンケートを行いました。
また、デザイン面では歴代の「アミノバイタル」製品のパッケージカラーを用いて、花のようにコミュニティが広がるイメージのデザインにこだわりました。印刷いただいた色彩の再現度は、さすがプロの技術だと思いました。

ファンコミュニティから大反響、最多応募数を更新
──成果について、定量・定性ともにわかる範囲で教えてください。
奥田(味の素):大きな反響がありました。まず定量的な観点では、今まで実施したコミュニティ向けプレゼントキャンペーンのなかでは最多となる、1,500件以上の応募が集まりました。
定性的な観点では、ポジティブなお客様の声を多くいただいています。応募動機欄には、長文の熱い想いをしたためてくださるファンの方ばかりでした。なかには発売当初から愛用くださり、「私も今年『アミノバイタル』ファン歴30周年です!」という方までいらっしゃいましたね。
ギフト配送後には、当選された方々がSNSやコミュニティ内で自発的に発信されたり、イベントでギフトを身につけられたりしています。ランタンボトルには、1~100までのシリアルナンバーがそれぞれに入っていて、世界に一つだけ、自分だけのボトル、というオンリーワンのプレミアムさを感じてくださっている方も多かったです。
──メーカー冥利に尽きるうれしい反応ばかりですね。今後、ファンとのエンゲージメントを高めるためにどのような取り組みを検討されていますか。
奥田(味の素):直近では2025年10月にコミュニティサービスをリニューアルし、会員の方にとってより使いやすく、交流しやすい体験設計にしました。より一層楽しんでいただけるような企画を提供していきます。
──最後に、ギフティの今後の展望についてもお聞かせください。
池田(ギフティ):ギフトは「渡して終わり」ではなく、必ずその先には伝えたいメッセージがあるものだと考えます。私たちギフティが支援しているのは、そのメッセージを伝えていくためのギフト体験を通じた豊かなコミュニケーション作りです。
企業の“らしさ”にあふれたギフト体験は、大切な人へ本質的な価値を伝え、深いつながりを育む媒体となります。今後も、「見えない価値」に向き合い、クライアント様の想いを形にお手伝いをすることで、楽しくワクワクするコミュニケーションとしてのギフト体験を一緒に作っていきます。
企業“らしさ”が伝わるギフト体験を、ぜひSTUDIO GIFTEEにご相談ください!
取引先や顧客、従業員に贈るCorporate Giftは、感謝を届けるだけでなく、ブランドの想いや姿勢を伝える大切なコミュニケーションのひとつです。STUDIO GIFTEEでは、ギフトの目的や相手、贈るシーンをお伺いしながら、コンセプト設計から企画、制作、配送までワンストップで企業様のギフト体験をご支援します。本記事にご興味を持っていただけた方は、ぜひSTUDIO GIFTEE公式サイトよりお問い合わせください。

