クライアントからBrazeを求める多くの声が
──Brazeとアクセンチュアは2025年に入ってから協業を開始されたそうですね。協業の背景をお聞かせください。
加藤:アクセンチュアのクライアントからもBrazeを求める声が多く寄せられ、案件ベースで協業が進みました。実際に取り組みを進める中で、横展開の可能性も見えてきたため、本格的にご一緒する流れになりました。

水谷:「CX向上や顧客接点力強化を経営アジェンダに引き上げたい」「マーケティングを企業のトランスフォーメーションの重要な柱にしたい」と考えたとき、顧客企業のトランスフォーメーションを支援し、経営アジェンダの設定にまで踏み込まれているアクセンチュア様は理想的なパートナーでした。
日本市場でBrazeの展開を開始してから4年半が経ち、おかげさまで徐々に認知度も高まってきました。当初はアーリーアダプターのような、デジタルに精通したお客様による導入が中心でしたが、近年は大手エンタープライズ企業からの採用や検討が進んでいます。アクセンチュア様と協業することで、我々自身のエコシステムを進化させていく必要があるとも考えていました。
アクセンチュアが描くデジタルツインエンタープライズ構想
──両社の協業によって、どのようなメリットやシナジーが生まれるとお考えですか?
水谷:お客様にとって最大のメリットは、Brazeがカバーする領域だけでなく、企業全体の経営アジェンダに対応したマーケティングプラットフォームが設計でき、それを実現するテクノロジーや技術も享受できる点だと考えています。

加藤:協業によりお互いの価値を最大化し、クライアント企業の成長を促進できると考えています。アクセンチュアではクライアントに対して、全ての企業活動をAI協業にシフトする「デジタルツインエンタープライズ」の構築を進めており、これは三つの要素から構成されています。
第一の要素は、マーケティング、セールス、SCM、商品開発など、企業内のあらゆる業務をAIエージェント同士が自律連携して社内オペレーションを自動化する世界の実現です。第二の要素は、AIエージェントとの対話を通じて経営層が迅速かつ正確な事業経営・意思決定を行えるようにすることです。第三の要素は、市場や消費者もAIエージェント化し、企業がリアルタイムで顧客を理解し、施策の創出やシミュレーションをできるようにすることです。
マーケティング領域においてはBraze様のソリューションも活用しながら、これらの世界を実現していきたいと考えています。
──最後に、両社で今後チャレンジしたいことを教えてください。
加藤:我々が最優先で取り組んでいるのはデータとAIの活用と、それらをクライアントのビジネスに活かした企業成長の促進です。デジタルツインエンタープライズの実現に向けた企業変革を提案していく上で、Braze様のソリューションは重要な役割を果たします。今後も協業をさらに深めていきたいです。
水谷:顧客接点力の強化を経営アジェンダとして位置づけ、AI活用も含めて市場全体への啓発と普及に一緒に取り組んでいくことです。その成功事例をアクセンチュア様とともに創出していきたいと考えています。

