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小林佳徳のネットメディア通信

第1回 Podcastの現状と今後の可能性


Podcastの現状

 より具体的に数字などを見ていきましょう。

 2006年5月24日付けの産経新聞「ポッドキャスティング広告新媒体が伸び盛り」によれば、

 ニフティがポッドキャスティングのポータル(玄関)サイトの運営を開始。十カ月で五百六十万人以上が視聴
 国内で初めて広告キャンペーンにポッドキャスティングを利用した日本コカ・コーラの缶コーヒー「ジョージア」の場合、二カ月間の番組ダウンロード数は約三万七千件で、反応は上々

 とビジネスでの利用を考えている人にとっては明るいニュースも少しずつですが出てきました。

 ただ、これらはあくまで「BtoB」、法人主導の展開であり、例えばラジオ番組のリプレースのような、既存メディアに拠る部分が大きくインターネットメディアならではの(CGMとしての)特徴を活かしきれていないため、YouTubeのような、個人・消費者主導による爆発的なメディア展開・普及は今のところは起きていません。

YouTube

 2006年5月2日付けのNIKKEI NET「ポッドキャスティング、音声とウェブ連動で広告・ニフティ」では、番組が1回ダウンロードされるごとに5円の広告料、月間30万~40万回ダウンロードされており、よって広告料金の枠は150万円程度、という具体的な効果事例が1つできました。「ロケットブーム」の広告枠が高額で落札されたというニュースもありましたが、と言ってもここまでのダウンロード数を叩き出せるコンテンツはまだまだ国内には少なく、この事例に続いていくというのもまだまだ厳しい現実があると言えます。

ROCKETBOOM.JP

 また、番組の有料化や番組内広告という点では、iTMS「Podcast」カテゴリ内のほとんど全ての番組が無料コンテンツであり、それらの番組の中に入っている広告枠が好調という話も今のところは残念ながら聞こえてきておりません。

 2006年6月28日付けのNIKKEI NET「ニフティ、「ポッドキャスティング利用者の実態」に関する調査結果を発表」でも、他のネットメディアと比べて限定的な利用にとどまっている感じが伺えます。

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新メディアとしての試練

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この記事の著者

小林 佳徳(コバヤシ ヨシノリ)

 1973年山梨県甲府市生まれ。幼少時代にNEC PC6001と出会いコンピュータに興味を持つ。 新潟大学大学院自然科学研究科在籍中にインターネットの可能性に惹かれ、1998年に上京。大日本印刷、ベネッセコーポレーション、と大企業を経験後、livedoor、モバイルファクトリー、イトクロなどのベンチャー企業を経て、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/07/12 21:16 https://markezine.jp/article/detail/49

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