ポイント3:脱炭素・ESG・SDGs・DE&Iの防御から、実利の「AIエネルギー確保」拡大へ
2025年1月の記事で解説した「DE&Iの潮流に縮小への方向転換が起こる可能性」が顕在化し、大手グローバル企業が静かにDE&Iを取り下げる動きが相次いでいる。
これまで気候変動への警笛を鳴らしてきたビル・ゲイツ氏が2025年10月に発表した長文レポートで、「1.気候変動は人類の終焉ではない」「2.温度は最良の測定基準ではない」「3.最良の防御は健康と繁栄である」という、これまでと180度転換したような「3つの真実」を提示している。
この潮流は、「静かに旗を下ろす」動きなので気づきにくい。
世界最大の資産運用会社であるBlackRockは、約510億ドル(約7~8兆円)規模、56ファンドから「ESG」「SDGs」の名称を削除することを決定。さらにESGや企業の社会的責任を先導してきた、WEF(ダボス会議)創設者のクラウス・シュワブ氏が2024年に突然辞任、2025年1月のダボス会議ではESGが主要議題から消え、AIや地政学が中心テーマとなった。また、McDonald's、Walmart、Nestlé、Unilever、Starbucks、Amazon、Ford、Shellなど多くの大企業がESG/SDGs/DE&Iといった用語から距離を取っている。
これまで「良かれ」と整えていた「用語」投資から、今後は実利の「AI電力エネルギーの安定確保」に向かう。お天気に気まぐれな再生エネルギーでは、莫大に増殖中のAIデータセンターへの安定供給が維持できないのは既に実感される。日本企業へのサイバー攻撃被害の事例や近年発生する大停電の事故も、ひいては電力リソースの配分不足が考えられる。
AI電力の国際競争面では、中・ロが先行し、米国すら遅れを挽回するべく動いている。日本企業においては、まだ無風の領域でも2026年は必ず、舵取り変更が起こる。
