マーケティング4職種の生成AIの利用は進んでいるか?
本調査は、職業、勤務先での役割、売上規模、従業員規模などを事前に把握している、インテージの「ビジネスパーソンパネル」(約71万人)を活用して実施した。
まず、現時点でビジネスパーソンは生成AIをどの程度利用しているだろうか。インテージが2025年10月に実施した調査では、ビジネスパーソン全体(20~60歳男女、会社員・自営業などの有職者。パート・アルバイトを含めず)のビジネスにおける生成AI利用経験率は21.7%であった。
今回の調査では、ビジネスパーソンの中でも広義のマーケティング4職種(「マーケティング・商品企画」「経営・経営企画」「技術・研究・開発」「営業推進/企画・広報・宣伝」。以下、「4職種」と表記)に所属する人に焦点を当てて詳しく分析した。
その結果、本調査対象者のビジネス利用率は60~70%に達し、ビジネスパーソン全体の約3倍という高い水準にあることがわかった。
特に「マーケティング・商品企画」職の利用率は67.7%と、他の3職種と比較しても5ポイント以上高く、マーケティング現場での導入が先行している実態が浮き彫りとなった。
マーケティング・商品企画:n=795、経営・経営企画:n=973、技術・研究・開発:n=3639、営業推進/企画・広報・宣伝:n=1608
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生成AIをビジネスで利用していない理由を尋ねたところ、1位「利用する必然性を感じていない」(18.5%)、2位「何に使ったらよいかわからない」(12.1%)、3位「使い方がわからない」(12.0%)となった。年齢が高くなるほど、これらの理由を挙げる人が多くなっている。
では、いつから生成AIをビジネスで使い始めたのか。その開始時期をまとめたのが図表2である。
n=1703(本調査対象者計)ベース:ビジネスで生成AIを利用している
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内訳を見ると、2年以上前から使用し始めた人が32.4%、1年以上~2年未満が39.3%、1年未満が28.2%であった。生成AIサービスの日本導入初期(2年以上前)から活用している層が、全体の3分の1を占めていることがわかる。
日々のビジネスにおける生成AIの利用状況
ここからは、生成AIがビジネスの現場で実際にどのように使われているかを詳しく探っていきたい。
まず、利用が多い生成AIサービスは、ChatGPT(44.1%)、Copilot(40.2%)、Gemini(29.2%)の順であった。一方で、資料作成などを得意とするNotebookLMは4.4%、動画生成AIのSoraは1.3%とまだ少数派であった。
では、具体的にどのような用途、どのような頻度で活用されているのだろうか。その結果をまとめたのが図表3である。
n=1703(本調査対象者計)ベース:ビジネスで生成AIを利用している(週1回以上利用の多い順にソート)
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生成AIをビジネスで「週1回以上」利用している用途の上位3位は、「情報収集・検索」(67.8%)、次いで「テキスト生成(メール・レポートなどの文章作成)」(61.7%)、「テキスト処理(メール・レポートなどの文章の要約・校正)」(54.0%)となった。
ここまでの調査結果から、マーケティング4職種において、生成AIは日常のさまざまな用途で活用されていることがわかった。では、実際にビジネスの各工程は生成AIに置き換わりつつあるのだろうか。
