クライアントへの説得材料としても有効
――実際に導入されてみていかがですか?
松田氏:じつは、間接効果が測定できないということ以外にも問題が2つあったんです。1つは、間接効果だけでなく、直接効果のコンバージョン数についても、オーバーチュアやアドワーズの管理画面上のデータは信用できなかったということです。管理画面上では10となっていても、クライアントのところに届いたメールは15通あるということがよくありましたので、とにかく正確なデータがほしかった。2つ目は、オーバーチュアやアドワーズの管理画面には、ほしいデータがなかったということです。
たとえば、広告がクリックされたり、コンバージョンしたりしたときの時間がわかるデータです。管理画面では、1日に何回クリックされたかはわかるのですが、それが何時にされたかまではわからないんですね。
――なぜ、時間帯別のデータが必要だったのですか?
松田氏:クライアントが扱っている商品の中には、一般の消費者が夜しか問い合わせができないものがあるのですが、そのクライアントの営業時間は5時までだったのです。そこで、電話受付だけでも8時頃まで対応してもらるように提案したのですが、なかなか聞き入れてもらえなかった。
私としては、絶対に夕方から夜にかけてクリックが集中しているはずだと思っていたのですが、それを証明するデータがなかったために、強く言えなかったんです。それが、アドエビスを導入して、時間帯別のデータが取れるようになったおかげで、クライアントに対して説得力を持って提案できるようになりました。結果、このクライアントはそれまで月商200~300万円だったのが、今では月商1000万を超えるまでに成長しています。

カンではない投資配分
――ほかにも他のツールと比べて、アドエビスならではのデータというのはあるんですか?
松田氏:エリア別のデータがわかるのも、すごく重宝しています。というのは、クライアントの中に全国展開している衣装レンタルの会社があるのですが、この会社の「衣装 レンタル 東京」「衣装 レンタル 名古屋」「衣装 レンタル 大阪」といった複合キーワードへの投資配分を考える場合、以前はカンでやっていたんです。
しかし、アドエビスを導入してからはエリア別のデータがわかるようになったので、データに基づいて投資配分ができるようになり、より効果的な運用ができるようになりました。
また、あるクライアントの場合は、出店計画にもこのエリア別のデータがすごく役に立ちました。東京にある会社なのですが、2店舗目を出店しようということになり、最初は大阪か名古屋を考えていたのです。
ところが、エリア別のデータをチェックしてみたら、東京からのアクセスが圧倒的に多いということがわかり、急遽予定を変更して2店舗目も東京に出すことにしたところ、大成功しました
地域による認知・興味があるかどうかの判断基準にも使える。
また、全国または地域限定でのクロスメディア(新聞・TV)のリアルタイムな反応を見ることもできる。
