コツ2 解析ツール上やサイト内の設定を行う~手間を省くにはそれなりの準備が必要
ここから、ケーススタディを挙げて解説していきます。
あなたは、ある通販系モバイルサイトでコンテンツの企画を担当しているAさん。サイトの売上はそれなりに好調なのだが、企画自体がマンネリ化しがちなので、定期的に効果測定をすることにした。
ケーススタディを見ていただいた方の中には、「そうだ、このコンテンツの閲覧数とコンバージョン(このサイトの場合は購入)率を見ればいいんだ!」と、ピンと来る方がいらっしゃるかもしれません。そのとおりです。ただここから先が問題。この分析を行うにあたり、モバイルサイトはPCサイトと比べ、手間がかかることが多いのです。なぜでしょうか。
図4左は、特集Aの構成を表現したものです。PCサイトでは1ページ内で伝えられるコンテンツ(図4右)であっても、モバイルサイトの場合多くは複数ページにより1つのコンテンツを形成するのが一般的です(先ほど冒頭で、モバイルサイトはページ数が増えてしまうと述べたのはこのためです)。つまり、Aさんはこのコンテンツを検証するのに図4のページaとその配下にあるページすべてをひとまとまりにして分析する必要があります。
PCサイトの場合、ページa(URL:http://tsuhan/topics/coat_spring/)の閲覧数とページa閲覧ユーザーのコンバージョン数をそれぞれ集計すればよいのですが、モバイルの場合はa、b、c、dページそれぞれの閲覧数、コンバージョン数を足し算していかなければなりません。特集を1つ検証するだけで4倍の手間となるわけです。
このような手間をかけずにモバイルアクセス解析をするには、事前の設定をすることにより概ね解決されます(※)。具体的には、以下の2つの方法が考えられます。
そもそも、こうした設定を行わなくても分析できるツールを選べれば最もよい。これは言わずもがなです。しかしながら、設定をしない代わりに欲しいデータが取得できないなど、他の制限が生じることがあります。それらの制限事項を加味しつつ、必要な要件を最も多く満たす解析ツールを選定し、かつ事前の設定をすることが必要です。これに関しては別の回で解説します。

