第3の奇跡―『おごるTV』に応募殺到
――3度目のミラクルは何ですか?
入社して『おごるTV』というサイトを公開した時です。社長とランチしていたときに「腹ペコさんにごはんをおごるサイトってどうですか?」と相談したら、「それ面白いね、やろう」という話になり、その場でドメインを取って、2日後にはデザインができあがっていました。
――流れが早い! それからどうなりました?
『ごはんを100人におごります』という募集告知ページをアップしたら、すかさずブロガーが紹介してくれて、2日くらいで300以上の応募があり、あわてて募集を止めました。
プレスリリースを出す前に応募が殺到して、メディアからの取材依頼まできたのでビックリしました。これが3度目のミラクルです。
――ブロガーは常にトミモトさんに注目していますね。なぜ「おごるTV」はウケたと思いますか?
大不況の今の時代だからだと思います。「なぜ不況なのにおごるの?」と聞かれるのですが、「不況だからおごるんじゃないの?」と思うんです。
あと1人で食べるご飯は寂しいですが、みんなで食べると心がゆるむんです。初対面でも悩みを相談してくれる方もいますし、心が満たされるんだと思います。皆さん本当にいい表情をされるんですよ。


――なるほど。しかしおごってばかりで会社は儲かるんですか?
おごってくれる有名人や社長とのタイアップ企画を考えています。第1弾として、映画『守護天使』主演のカンニング竹山さんが、応募者に自腹でおごる企画がスタートしました。会いたい人がおごってくれたら、より楽しいと思うんですよ。
――お~、それは面白い企画ですね。ミラクルを起こし続けるトミモトさんですが、サイトを作るうえで、大切にしていることは何ですか?
例えば、ネットショップは便利な自動販売機だと思うんですね。でも、その中に人がいて、ジュースを手渡ししてくれたらもっと面白い。私はその中の人になりたいんです。無機質なネットだからこそ、人間らしさを伝えたいと思っています。
後はスピードと、他人と違うことをすることですね。私、企画を考えるときにデメリットが浮かばないんですよ。マイナスのことを考えるとそこで止まってしまうので。
――トミモトさんならではの言葉だと思います。最後にトミモトさんにとって、ネットとは何ですか?
思いをつたえる道具です。人が使うために生まれたものだから、必ず人の気持ちがのっかっていると思います。
――今日はありがとうございました!
【今回の関連リンク】
→「自分屋24」
→「おごるTV」
→トミモトさんのブログ「hiniclip」
→トミモトさんの所属会社「レベルQ」