電通は、「2006年(平成18年)日本の広告費」を2月20日に発表。2006年の総広告費は、景気回復を背景に前年を0.6%上回る5兆9,954億円で、3年連続の増加となった。
媒体別に見ると、新聞・雑誌・ラジオ・テレビの「マスコミ四媒体」の広告費は軒並み前年割れとなり、うちテレビは2年連続で前年を下回った。一方、「DM」、「折込」、「交通」、「POP」などを含む「SP(販売促進)広告費」は3年連続増加し、「衛星メディア関連広告費」も11.7%増と続伸。「インターネット広告費」は検索連動広告を中心に前年比29.3%増となった。
広告費変動の要因を見ると、マスコミ四媒体は、トリノ冬季オリンピック、ワールド・ベースボール・クラシック、サッカーワールドカップなどの大型スポーツイベントで中盤までは好調だったものの、後半に追風を失ったことなどが響いて、前年をやや下回る結果となった。
一方、前年比で最も高い29.3%の伸び率を示した「インターネット広告費」の総額は3,630億円。そのうち、モバイル広告費が390億円(35.4%増)、検索連動広告費が930億円(57.6%増)となっている。インターネット広告費は、2004年に1,814億円、2005年に2,808億円、そして2006年が3,630億円と順調な成長を見せている。10年前の1996年は16億円規模だったことを考えると実に226倍の急成長。
電通は、2007年の広告費の見通しとして、総広告費6兆613億円、前年比1.1%増と予測している。
プレスリリース:「2006年の日本の広告費は5兆9,954億円、前年比0.6%増」 (PDF)