検索連動型広告との違い
続いて河田氏は、検索連動型広告とのニーズの違いを説明した。
「検索連動型広告は、キーワードを決めてそれを入力しますので、ある程度気持ちが盛り上がっているユーザーが対象です。これに対し、いろいろなページを見ている段階のユーザーはそこまで気持ちが盛り上がっていない可能性が高いので、潜在ニーズに対して広告を表示します。具体的に気持ちが盛り上がる前の人に対してアプローチをしていけるのがインタレストマッチです。検索行為が具体化される前の潜在的なニーズ、あるいは検索は行ったけれども迷っていて決めきれないユーザーに対して定期的にアプローチを行うための広告です。購買までのプロセスに厚みを持たせることができます」
インタレストマッチの申し込みは、サービス開始当初は代理店を通じて行われていたが、現在ではオンラインから直接申し込みできるようになっている。業種別の利用状況について河田氏は説明する。
「まず多いのが、金融・保険・証券といったところです。金融危機などの経済環境の激変がありましたので、生活者のお金に対する意識が非常に高まった時期であるとも言えます。それから、不動産や建築といった住宅とかのカテゴリーの人たちも多いです。これはよく考えてみると納得する部分もありまして、家というのは今持っていない人はいつかは買わなきゃと思っていながらも、どのタイミングで買えばいいのかというのはなんとなくしか意識してないという、いわば潜在ニーズの状態です。例えば、まだそんなに具体的に欲しくない時期に「マンション」という言葉では検索をしませんが、それで普段見ているページの下のほうに住宅に関する広告が出ていれば、それをクリックする可能性があります。同様に自動車などもそうです。あとは化粧品・生活用品・健康食品等々も、なんとなくダルイ、もっとキレイになりたい、というような潜在ニーズからアプローチをしていけるというところで利用が進んでいます」
インタレストマッチの新機能
サービスを開始して1年が過ぎたインタレストマッチは、まだまだ進化の途中である。河田氏は、7月に実施した新機能の追加について説明した。
「インタレストマッチは検索連動型広告と違って、自分の広告を確認するのはちょっと難しいというところがあります。検索連動型広告ですと、キーワードを自身で検索すれば確認できます。インタレストマッチはさまざまな条件を加味しますので、同じページを見ても違う広告が載ることもあります。自分の広告がどこに出ているか分からない、とのご意見をいただきましたので、どのような人たちにアプローチできるかをグラフで示す“配信先特性の表示”を行うようにしました。『出稿しているのに掲載されない』というご意見もいただきます。掲載の決定要素は入札価格ですので、目安となる入札価格の方を提示すると共に、簡単に出稿金額の設定を変えられるようなボタンを追加しました。これから使われる方々に対して“はじめての広告掲載ガイド”も用意しています」
