コンテンツ利用は好調、地方でのコンテンツ利用が高まる
竹之内氏のセッションは、「auがスマートフォンやデータ通信端末について他社より遅れているのは事実だが、利用者のうち7割がパケット定額利用をしており、携帯電話からのインターネットへの接続が非常に増えている」と、auの現状解説からスタートした。
2009年11月現在、auのパケット定額利用者は全体の7割を超えており、さらなる上積みは現実的には困難だ。しかし、現時点でも「CDMA 1X」サービスを利用するユーザーが2割程度残っており、こうした1Xユーザーが定額制に移行していくと予測されている。
一人あたりの月間コンテンツ利用額は平均570円と順調に増加しており、早期に600円を目指すという。また、データ通信のARPUは平均月額2270円と確実に上昇している。auのデジタルコンテンツ売上の上位に並ぶのは、着うたフル、ビデオクリップ、ゲームといった堅調な分野。その一方で、急激な成長を見せるのが電子書籍や位置情報、コミュニケーション関連のコンテンツだ。特にコミュニケーションや電子書籍は、20代~30代の女性を中心に売上を伸ばしている。
竹之内氏が興味深いデータとして示したのが、地域別のコンテンツ利用属性だ。この調査結果によれば、エンタメ、着うた、電子書籍、ゲームの利用額トップはいずれも岩手県。その他のジャンルでも秋田、福島、宮城などの東北を中心に、いわゆる地方での利用率が高い結果となった。例えば東北地方の場合、冬場自宅にいることが多いといった環境面もこうした傾向に関係しているようだ。auでは今後もさらに分析を進め、地域別の施策を行っていくという。