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口コミの数だけ見ていませんか? ― オンライン上で正しい口コミ分析を行うための3つのステップ

 オンライン上の口コミ分析は、現状、広告やキャンペーンの効果測定として行われ、その量だけが注目されがちだ。しかし実際は、各社の戦略に基づいて段階的に実施されるべきである。『真説!ソーシャルメディアマーケティング』第3回では、手順や目的設定、手法選定など、分析を実践するうえで念頭に置いておくべきポイントを解説していく。【バックナンバー】

Listening実践ステップ

 前回は、ソーシャルメディアマーケティングにおいて最も重要な戦略である「Listening」、すなわちオンライン上の口コミに耳を傾けるということについて解説していった。そこで今回は、具体的にListeningの実践手法をステップごとに分けて解説していきたい(図表1)。

【図表1】Listening実践ステップ
【図表1】Listening実践ステップ

 大まかな概要としては図表1のとおり、

  1. 「分析戦略」として「分析目的」と「分析軸」を設定し、「分析手法」を定める
  2. 「実行プラン」として、分析ツールおよび分析担当者のアサインを行う
  3. 報告書を作成し、社内での報告および共有を行う

 という流れとなる。

分析目的を設定する

 まず、分析目的は前回解説したとおり、Listeningを次のどちらに位置づけるかによって変わってくる。

  • マーケティング全体の戦略設計に活かしていくための調査分析
  • 広告等のマーケティング戦略実行の効果測定

 また、分析した結果を現場レベルの「オペレーショナルな改善」につなげることに止めるのか、それとも「ストラテジックな改善」、つまり、より経営上本質的な課題解決につなげていくのかでも異なってくる。オペレーショナルな改善の場合は、取組みが基本的には部署単位で行われることになるので、改善によるインパクトはその部署の業務範囲に止まることになる。

 一方で、ストラテジックな改善を目指す場合は、組織を横断する取組みとなるため全社にわたる改善インパクトが期待できるが、その前提として組織間での連携が重要となってくる。

 改善のための取組みには、経営リソース(ヒト・モノ・カネ)の投入という意思決定が必要となる。そのため、その取組みがストラテジックなものであればあるほど、意思決定に必要十分な事実関係の把握が分析には要求される。この場合、報告対象として意思決定権限を持つマネジメント層、もしくはエグゼクティブ層が含まれていることが望ましい。このあたりの組織的な取組みについては、後述する。

分析軸を設定する

 分析軸を設定するということは、Listening(傾聴)する際にどういう切り口を持って傾聴するかを決めることである。図表2に分析軸の例をいくつか示してみた。分析軸の設定は、ビジネスやマーケティングにおける優先度を基に設定することが好ましい。

【図表2】Listening分析軸の例
【図表2】Listening分析軸の例

 例えば、アンチbuzz、つまりネガティブな口コミによるブランドへの攻撃が、ブランドレピュテーション(評判や風評など)に多大な影響を与えている場合は、潜在的または顕在化されているリスク(脅威)要因を分析することが重要だろう。またその他の分析軸としては、「新商品発売後のブランド体験者の満足度やその要因」「キャンペーンが消費者間で話題となっているか」「企業から発信されるメッセージが消費者に伝わっているか」といった観点が考えられる。

 これらの分析軸を通して分析した結果から、アクショナブルインサイト(施策の決定につながる洞察や知見)を発見し、それをマーケティングの改善に活かしていくのである。

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