採用におけるTwitter活用のメリットとデメリット
さて、今回の採用活動の全体のロードマップは以下となります。

Twitterを新卒採用活動に活用した際に感じた、メリット・デメリットをまず挙げていきましょう。Twitterの認知度が高まっているとはいえ、まだ常時活用している人は多くはありません。そのような新しいサービスを使うのは、好奇心旺盛な「情報感度」の高い学生が多いと推測できます。
さらに「Web親和性」も高いため、デジタルマーケティング集団であるIMJにフィットする学生にリーチできる可能性が高い採用ターゲットメディアとなります。
「ユルい」メディアで1年間のロングテールコミュニケーション
またTwitterは、ご存知のとおりストレス少なくコミュニケーションができる、極めて「ユルい」メディアです。好きな時につぶやいたり、フォローしあって気軽につながる、気が乗らなければ無視する、特定アカウントの発言をブロックして視界から排除するなどができ、コミュニケーションプラットフォームとして使い勝手が良いことが特徴です。
そのため、企業から特段面白いコンテンツを発信できていない間も、学生自身が情報をクリエイトし、学生間でコミュニケーションを維持してくれています。これは昨年度までの当社の新卒採用におけるmixi活用と対極にあるポイントでした。
mixiの場合は採用コミュニティを維持するためのコンテンツ制作に労力がかかるうえ、クローズドなつながりを基本とするSNSというサービスの性質上、コミュニティへの参加ハードルが高く、コミュニケーション維持が課題でもありました。
既出のロードマップを見ると明らかなように、イマドキの新卒採用活動は広報開始から、採用終了まで約1年間を要する長期戦です。インパクトある「出会い」の演出だけではなく、ロイヤリティをいかに高 く長く維持するかが、重要なポイントとなります。
一方、主なデメリットは2つあります。それは、次の点です。
- 情報コントロールの難しさ
- 社内理解・協力の得にくさ
発言がReTweet(RT)でどんどん拡散し、ちょうど伝言ゲームのように意図しない方向に進み、元の文章の影も形もなくなってしまうことがあります。
しかしブログと比べると「炎上」になる事例があまり多くないのは(普及度の低さもありますが)、誰かが用意した「場」に人々が集うのではなく、あくまで一つひとつのアカウントとの“つながり”によって成立するというTwitterの特性 (強み)によるものと考えています。
もう1つは、Twitter活用事例がまだまだ少ないことで、社内理解が得にくいことが挙げられます。 IMJのように経営陣が皆Twitterを知っていて、使っているため理解が早い企業とは違い、普通は「そんな得体の知れないモノ!」と一蹴されてしまうことも多く、社内調整をしている間にタイミングを逃してしまうこともあります。
さらに、現場メンバーを含めた社内リソースを割き、チーム体制でアカウント運用できる企業はほとんどありません。やっとの思いで公式アカウントを立ち上げても若い採用担当が単独で回すために、属人性が極端に高まります。その結果、その人が「普通の人」だとまったく学生からの注目が集まらず、フォロワー数が伸び悩み、PRメディアとしての存在意義がほとんど無い状態となってしまいます。