収益最大化のための2つの方法
Webサイトからの収益を最大化させる方法を、誤解を恐れずにざっくりと言うと
- できるだけ多くの質の高いユーザーをサイトへ流入させる。
- そのユーザーにできるだけ多く購入(あるいはそれに準じる成果行動=コンバージョン)まで進んでもらう。
の2つである。Web解析ツールも基本的にはその2つを実現させるべく活用していけばよい。すなわち「流入ユーザーの最適化」と「サイト内コンバージョン率の最大化」の2つがWeb解析ツールを使って成し遂げるべきことになる。
流入ユーザーの最適化
まず「流入ユーザーの最適化」をどのように進めればよいか確認していこう。流入ユーザーを分析する観点は「量」と「質」の2つである。量の分析は、
- 流入数全体の把握
- 1.に対する大まかな内訳(検索エンジン、他サイトからのリンク、オンライン広告、ブックマーク 等)
- 2.に対する詳細な内訳(検索エンジン→[自然/有料][検索エンジン別]、他サイトからのリンク→[サイト別]、オンライン広告→[媒体別])
の三段階程度で把握しておけば、とりあえずはよいだろう。
続いてユーザーの質の分析。こちらは多種多様な切り口があるが、主要なものとしては
- コンバージョン率
- 流入元サイト
- 流入キーワード
- ページ遷移数
- 滞在時間
- 訪問曜日
- 訪問時間帯
といったものが挙げられる。この辺りのデータが取得できるかどうかは使用するツールによっても異なってくるため、中には現在使っているツールでは取得できないものがあるかもしれないが、この後行う改善施策のバリエーションを増やすために、できるだけ多くのデータを揃えておきたいところだ。
さて、ここまでで揃ったユーザーの量と質に関するデータを元に「流入ユーザーの最適化」を図っていこう。ここで重要なのは「最大化」ではなく「最適化」であるという点だ。最大化と最適化の違いは「そのサイトに来ることを望んでないユーザー」を含んでいるか否かという点にある。最大化はそれらのユーザーを含み、最適化は含まない。
サイトへのユーザー流入が多いことは基本的には望ましいことではあるが、そのユーザーの中に当該サイトへの訪問を望まないユーザーが含まれていることは
- 集客に対するコストパフォーマンスが下がる
- 自分の意図に反するサイトに入ってしまったことで、ユーザーに不満感が発生する
といった理由で、好ましくないことが多い。なので、基本的には最大化ではなく最適化を目指すのがよいだろう。
さて、その最適化の方法であるが、基本的な方針は「質の高いユーザーが集客できる手法にリソースを集中させていきつつ、適宜流入量を把握する」である。具体的な施策としては、上記で挙げたユーザーに関するデータを元に、
- 成果のよいキーワードでのリスティング広告出稿を強化しつつ、逆に成果の良くないキーワードの出稿を抑える
- 自然検索、有料検索のどちらか片方でのみコンバージョンが挙がっているキーワードに対し、もう一方での施策を強化する
- スポンサードサーチで成果の良くないサイトからの流入は「配信対象外サイト」設定を行う
- リスティング広告の出稿をコンバージョンにつながりやすい、曜日、時間帯に集中させる
といったアクションを取りつつ、継続的に流入数を把握していくことになる。以上が「流入ユーザーの最適化」の基本路線である。