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統括編集長インタビュー

「技術的な知識がなくても劇的な成果は出せる」
動画マーケティング最新事情


Flashの優位性は当分変わらない

 しかし、ビジネス的な側面から考えると、メーソン氏はFlashの優位性は当分変わらないのではないかと予想している。

 「Flashには、長い歴史があります。さまざまなソリューションを提供しているし、Flashを活用したビジネスを展開している企業はたくさんあります。そういったユーザー、カスタマーからの膨大なフィードバックを受け、Flashは今の形へ進化しています。その蓄積が簡単に崩れることはないでしょう。巷で言われているように、HTML5が実現できることはFlashに近くなるのかもしれません。しかし、それには長い年月が必要であり、その年月の間にFlashも進化しています。なにより、3年後、5年後には、いま論じられているような横並びの存在ではなくなり、別々のまったく違うポジションを確立しているかもしれません」。

動画マーケティングは難しくない&高くない

 このように、動画配信・再生に新しい選択肢が生まれている一方、iPadのような新デバイスも登場している。この状況の中、いま一歩、動画をマーケティングに活かしきれていないマーケターは、まず何をすべきなのだろうか。

 「まずは『技術的なことがわからないので難しそう』『動画を利用しようとすると高そう』といった偏見を捨てることでしょう。前者についてアメリカのマーケターの例を挙げると、アメリカのマーケターも、それほど技術に詳しいわけではありません。むしろ、技術の部分は我々のようなサービス提供者側が支援することなので、最低限の知識があれば、問題ありません。技術的な理解に時間を割くよりも『どういうメッセージを作れば ターゲットに刺さるのか』を考えることに、時間を費やすべきでしょう。劇的な成果を出しているマーケターの多くは、そういった思考で業務を遂行している印象です」とした。

 続けてメーソン氏は、コスト面についてのメリットを強調した。「動画をテレビのような存在と考えているマーケティング関係者がまだまだ多い印象です。確かに映像を流せるという点においテレビと同等ですが、コストという点においてはテレビとは比べもののならないほど低コストで済みます。そのため、リスクを最小限に抑えてはじめることが可能であり、海外で成功している企業はみな小さく初めて成功体験を積み重ねています」と語った。

 アメリカやヨーロッパでは、動画は費用対効果の高いマーケティング手法という理解が一般的だという。また、製品を売る、製品を知らせるといった直接的なマーケティングに利用されるだけではなく、カスタマーサポートやコーポレートメッセージを発信する手段としても使われはじめており、利用目的は広がりつつある。

 「ぜひ、その効力を試してもらいたいと思っています。その効力を体感できれば、動画マーケティングの必要性が実感できるはずです」とメッセージを贈った。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/09/28 22:24 https://markezine.jp/article/detail/10538

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