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マーケティングメトリックス研究所出張版

誰でもできるエクセルデータ分析
“次につながる洞察を得る”ための「引き算」+「ソート」テクニック


直観的に分かるよう表とグラフを加工する

 さらに分かりやすくするために、差分の高い順に広告を並び替えてみましょう。

 そしてグラフにしてみます。

 すると、左ほどより男性を獲得した広告、右ほどより女性を獲得した広告、そして棒が高いほど獲得量が多いと、直観的に分かるグラフが完成ですこれをもとにYさんと広告クリエイティブや出稿媒体などと突き合わせてみることで、男性(女性)に受けが良かった理由がはっきりと見つけることができました。

 また、ソートする前では気づかなかった、男女の差が小さい広告G、Hは獲得数も小さいという事象も発見できました(「万人にうけるものには誰も見向きしない」の実例)。確かに、「お得感」は訴えてはいたものの、“誰に”の視点が欠けた表現で、それでは効果がないことが実証されました。

 以上のように、引き算+ソート+適正なグラフによって、数字をシンプルに、直観的にすることが可能です。

 そうです、そもそもグラフとは数字を直観的に分かるようにするためのものなのに、グラフ1も2も「何を言いたいか、いまいちわからない」、「ただグラフにしてみました」なグラフなのです。ちょっとした工夫で一歩進んだ分析ができることがお分かりなったかと思います。

 Yさんはその後この分析から、「効果が高かった理由」、「イマイチだった理由」を明確にし、広告主様やクリエイティブチームと共有しました。そして、次のキャンペーンでは広告表現を見直すことで、効果が上がり、広告主様にお褒めの言葉をいただいたとのことでした。

 今回は、引き算で比較し、ソートすることで意味を分かりやすくしました。次回は「比較」について、さらに深堀して解説していきます。

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この記事の著者

中川 斉(ナカガワ ヒトシ)

1968年生まれ/早稲田大学卒。

コンサルティングファーム・広告会社にて、統計解析・データマイニングを軸にしたマーケティングプランニング業務に従事。専門的なデータ分析のスキルと高度なマーケティングの知識・経験の両方をバランスよく持つ稀な存在であり、近年ではマーケティングテクノロジーの開発、利用啓蒙にも一...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/07/02 16:24 https://markezine.jp/article/detail/10566

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