SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2010 OSAKAレポート

攻めのセキュリティ対策でコンバージョン率アップ!EV SSLの効果のほどは?


 セキュリティ対策は必要最低限の費用で済ませる。そう考えるサイト担当者も居るだろうが、最新トレンドとして、積極的にセキュリティ対策へ投資することでコンバージョン率の向上を勝ち得ている企業が現れてきているという。先進企業の成功事例が紹介された、MarkeZine Day 2010 Osakaでの日本ベリサインのセッションを振り返っていこう。(バックナンバーはこちら)

「攻めのセキュリティ対策」でCVR向上

 金融機関などのサイトをブラウジングしていると、アドレスバーの背景が緑色になることがある。これは従来のSSLサーバ証明書ではなく、より厳格な発行基準をクリアしたEV SSLサーバ証明書が採用されている証拠だ。

 SSLはセキュリティ対策のための技術と思われてきたが、従来のものよりも視認性がよくなったことにより、EV SSLでは「ユーザーを安心させる」効果が強まった。その結果、副次的にコンバージョン率(CVR)の向上にも効果を発揮するようになってきたという。

 日本ベリサイン株式会社のSSL製品本部ダイレクトマーケティング部 マネージャー 成生真弓氏は、MarkeZine Day 2010 OsakaのセッションでEV SSL導入の成功事例を紹介。「攻めのセキュリティ対策」でCVRを向上できるとし、セキュリティ対策に対する発想の転換を促した。

日本ベリサイン株式会社 SSL製品本部ダイレクトマーケティング部 成生真弓氏
日本ベリサイン株式会社 SSL製品本部ダイレクトマーケティング部 成生真弓氏

 ベリサインと言えば、SSLサーバ証明書の国内最大手。ネット通販上位20社の80%が同社のSSLを採用しているという。

 成生氏はそんな同社の概要について触れた後、「『セキュリティのベリサインがどうしてMarkeZine Dayに?』と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本日は『攻めのセキュリティ対策でWebサイトのCVRを向上させる』という趣旨でお話をさせていただきます」と切り出した。

 成生氏はまず、CVRを向上させる意義を説明。訪問者数1万人・申込フォームからのCVRが5%のサイトで申込数を2倍に増やしたいのなら、広告予算を増額して訪問者数を倍の2万人に増やすか、申込フォームのCVRを2倍にすることで申込数を2倍にするアプローチがあるとした。

講演資料より掲載(以下、同)

 「お金を使って訪問者数を増やすのに対して、申込フォームの改善は持続的に効果を発揮する」として、申込フォームのCVRを上げる方向性に目を向けるべきだとした成生氏。CVRを上げる1つの手段として、EV SSLの導入を紹介した。

ネッット購買の決め手は商品価格よりサイトの安全性・信頼性

 EV SSLを導入した成功事例も多数出始めている。トレンドマイクロは更新完了率が8.4%向上、ライオンでは導入の有無でCVRに10%の開きが出て、オイシックスはEV SSLを導入して新規購入率が16%向上したという。

 ではなぜSSLをEV SSLに切り替えることでCVRは向上するのだろうか。

 その理由は、ネットショッピングの際、サイトの信頼性が重視されているからだと成生氏は指摘。マクロミルによる「ネットショッピングの利用実調態査」のレポートなどをその裏付けとして示し、購入するサイトを選ぶ基準として84.5%のユーザーが信頼性をトップに挙げていると述べた。

 続いて、ネットショッピングをしないユーザーが抱いている懸念について言及。総務省の通信利用動向調査を引き合いに出し、ネットで買い物をしない理由の第3位~第5位に「クレジット番号情報を流すことに不安がある」「商品の受け取りや返品などで信頼できない」「個人情報の保護に不安がある」といった回答が挙げられているとして、セキュリティに対する不安がサイトの売上を阻害する要因になっていると分析した。

 それらは、ネットユーザーが日々報道されるネット犯罪に恐怖を覚えていることが背景にあるのではないか、と成生氏。偽サイトに誘導する手口として、フィッシング詐欺、DNS キャッシュポイズニング、SEOポイズニングなどが用いられており、そうしたネット犯罪に対する不安を積極的に解消するサイト作りもCVRの向上に必要だ、と訴えた。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
SSLの穴を埋めるためにつくられた、より強固なEV SSL

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2010 OSAKAレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2010/08/09 18:42 https://markezine.jp/article/detail/11053

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング