ブログは「終わった」わけではない。成熟したマーケ手段に成長
ソーシャルメディアの中でも、Twitterに代表されるマイクロブログやmixi、GreeなどのSNSなどが話題を呼び、成長を続けているが、ブログの影響力自体は現在も変わっていないようだ。
総務省が発表した平成22年版情報通信白書の「ソーシャルメディアごとの利用実態」によると、【これまでに利用したことのあるソーシャルメディア】という項目では、ブログが77.3%と圧倒的に高く、マイクロブログよりも相対的に高い利用頻度だという結果がでている。
また、【ソーシャルメディアで実現したこと】という項目では、「知りたいことについて、情報を探すことができた」が76.1%、「自分の情報や作品を発表することができた」が46.9%など、ブログは情報の受発信を効用とする回答が特に高いという結果が出ている。
これらのデータを見る限り、Twitterなどに注目が集まっているからと言って、「ブログが終わった」わけではない。むしろ、マーケティング担当者向けのメディアという視点で見れば、「手探り感があった数年前から経験を積み、ノウハウを蓄え、効果を計算できるプロモーション手段として成熟しつつある」と株式会社PR TIMESのサービスマネジメント本部マネジャー、三島映拓氏は語る。
「ブログがブームだった時には、口コミに対する期待があまりに高すぎたのではないでしょうか。『1人でもブロガーに取り上げてもらえれば、自然と口コミが伝播する』とまで期待されることもありましたが、それはかなり特殊な例でしょう。
ただ、口コミがさほど期待できなくても、影響力のあるブロガーに質の高い記事を書いてもらうことは、読者の購買意欲を高めることにつながります。すぐ購入には結び付かなくても、頭には残っているもの。商品、サービスを単純に認知してもらうというよりも、複合的なキャンペーンの中で、消費者の購買意欲を一歩進めたいといったときに使える広告・宣伝手法ではないでしょうか」