「Hot Trigger」テスト
続いては、2日目のキーノートプレゼンテーションの内容から。登壇したのは、スタンフォード大学のPersuasive Technology LabでFacebook上の心理学や、自動的に行動変化を促す技術を研究するBJ Fogg 氏です。

プレゼンテーションでは、“人々の行動を促すこと”をテーマに「Put “Hot Triggers” in the path of motivated people(モチベーションがある人達の通り道にきっかけを置く)」というフレーズを繰り返し紹介。一見、複雑な要素がからむように思えるこのテーマを、シンプルに分類していきました。
BJ Fogg氏によると、人々の行動を変えさせる要素は次の3つ。
- Motivation:モチベーション
- Ability:その行動をできる能力
- Trigger:行動を促すきっかけ
ひとつずつ見ていきましょう。「Motivation」は文字どおり、“行動を変えたい/したい”というモチベーションで、「plesure/pain(喜びや苦痛)」「hope/fear(希望や恐怖)」「social acceptance/rejection(受け入れられることや疎外感)」などがその源泉になるそうです。
次の「Ability」は、“その行動をできる能力”。この要素で面白かったのは、“行動するための能力が足りない場合、訓練によってではなくタスクを簡単にすることで人々の能力を上げろ”と解説していた点です。
そして最後の「Trigger」は、行動したいと思っており、その能力も備わっている人には“きっかけを与えることで実際に行動が取られる”と紹介していました。この要素の中でも、特に「Hot Triggers」については、重要性が強調され“そのシグナルやきっかけを見たときにすぐに行動できるかどうか”が重要なポイントと紹介されました。つまり、『50m先、飲食店有り』ではなく、『今ここで買えばお得』といった類のきっかけです。
それでは、このセッション内容を活かして作成した「Hot Triggers」についてのテストです。手順は次のとおりです。
- サイトの中でアクションが期待されるページを選ぶ
- 期待されるアクションを羅列する
- アクションを起こすきっかけのボタンやリンクが期待されるアクションを起こすものになっているかチェックする
いかがでしょうか? 申し込みのためのリンクであれば「申し込み」といったように、すぐにその場でできる行動が記載されているのがほとんどだと思いますが、実際に見返すと、意外な見落としが見つかる場合があります。
