【課題ときっかけ】食い違う、ページ遷移方法に対する主張
外部サイトへのリンクをクリックすると、別ウィンドウで開くことがある。
強制的な別ウィンドウの是非に関しては、運営側の都合やユーザビリティの観点で、いろいろな議論がされてきた。
- ユーザーには自分のサイトに留まってほしい
- 別のサイトに移動することを明確にしないと混乱や誤解につながる
- 戻りやすいようにウィンドウを分ける方が親切だ
- 別ウィンドウではブラウザの戻るボタンが使えなくなるので不便
- ウィンドウが重なっていることに気が付きにくい
- ウィンドウの使い方はユーザー自身が決めるべき
- 他のサイトへのリンクを区別するならアイコンをつければ十分
人間中心主義やユーザーエクスペリエンス論が増えつつあるWeb制作業界では同一ウィンドウ派が優勢のようだが、別ウィンドウ派が納得する明確な根拠を提示できていない。そもそも、別ウィンドウ派は自サイトのトラフィック増加効果を主張し、同一ウィンドウ派はユーザビリティを主張するため、議論が噛み合わない。
被験者を招いてユーザビリティテストを実施することもできるだろうが、収益に影響するほど重大な問題でもないため、あまりお金をかけたくない。
そこで、今回はアクセス解析をクリエイティブに活用し、これらの仮説を定量的に検証する方法を紹介したい。
【検証の流れ】問題検証のための判断チャート
まず、この別ウィンドウ問題に関して、データドリブンな意思決定を行うための判断チャートを作成した。このチャートの左列に対して、データをもとに検証を進めていくことにする。