クチコミデータでユーザーの志向をチェック
クチコミまわりのデータは、トレンドサーチの特長ともいえる。ここでいう「クチコミ」とは、価格.comで製品ごとに設置されたスレッド型掲示板の書き込み、そして外部のブログサイトで製品について言及したエントリを指す。大堂氏によれば、クチコミまわりのデータは当初の想定以上に多くのマーケターの興味を惹いているという。
以下の条件で集計を行った。
【カテゴリ】カメラ>デジタルカメラ
【対象】SONY
【集計データ】製品PVとクチコミ数
【期間】週別2年
(表示グラフは価格.com内の書き込み数)

SONYのデジタルカメラ(コンデジ)は製品PV、クチコミ数共にここ1年でじわじわ上昇し、今年の3月初週で爆発的に増加している。この原因は何か?カーソルを山の頂点に合わせてクリックすると、当時のクチコミ内容やよく語られたキーワードなどが抽出できる。

「2010年3月前後は『動画』というキーワードが上位に目立ちます。ちょうどこの頃、SONYでは、動画機能を強調した新製品のCMを打ちました。クチコミを見るとCMで訴求した部分がきっちり語られており、ユーザーにメーカー側が伝えたい点がうまく伝わったと見るべきでしょう」
フリーワード検索を使えば、特定のキーワードを含むクチコミを抽出することもできる。たとえば「不具合」で検索すれば、不具合について語られた製品やメーカーのデータ、クチコミ情報が抽出される。また、アラート機能を使えば、ログインせずとも、特定のキーワードが一定数を超えた時にメールでの通知を受け取ることもできる。
意思決定を日常的にサポート
このようにトレンドサーチは、膨大なデータをさまざまな形で切り出し、分析できるサービス。商品開発やカスタマーサポートなどの担当にとっては、クチコミまわりのデータは宝の山であるし、広告や販促の担当者なら、PVや価格のデータへの興味は非常に大きいはずだ。と同時に、さまざまな部門で、いろいろな活用法が考えられる分だけ、使いこなすのに「慣れ」も必要になる。
「上手く活用されている方にお話を聞くと、やはり、導入当初はとにかくいろいろなレポートを見ていたが、慣れてくるうちに、日常的にみるべきものがわかってきて、それらを定点観測するようになる、という傾向があるようです。日々の業務に入って行ってこそ価値を引き出せるツールなのかもしれません」
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