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村上龍、電子書籍制作会社を設立
電子書籍ビジネスのコスト透明化、効率性を追求

 村上氏が編集長を務めるメールマガジン「JMM(Japan Mail Media)」のサイトで、村上氏はこれまでかかわった電子書籍化の経緯と今後の展開についての文章を公開した。

 村上氏は、長編小説「歌うクジラ」の連載終了後、自身のメールマガジン「JMM」の運営・配信を行う会社グリオと組んで電子書籍化を行い、今年の7月に「歌うクジラ」iPad版を完成。しかし、電子書籍の制作を進めるに当たって、村上氏は「出版社と組むのは合理的ではないと思うようになった」という。その理由の1つは、出版社には自社で電子化する知識と技術を持っていないこと。もう1つは、ある出版社と組んで電子化を行うと、他社の既刊本を扱うことができず、各書籍の出版社と協力体制を作らなければならないことで、いずれも作業の非効率性を指摘している。

 村上氏はこれらを踏まえたうえで、グリオと組んで新会社「G2010」設立を決意。村上氏は、電子書籍化におけるコスト構造を明確にし、公平な利益配分を実現することにも意欲的で、今回発表されたテキストの中でも多くの数字を明らかにしているが、今後は電子化にかかるすべてのコストを公表するとしている。

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2010/11/05 10:55 https://markezine.jp/article/detail/12341

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