ヤンデックスのパワーと魅力
ロシアの主な検索エンジンとしては、Yandex、Googleロシア、Mail.ru、Ramblerが挙げられます。しかし、下のグラフを見ても分かるようにヤンデックスが圧倒的な人気を誇っています。また、過去2年半で利用率が10%以上アップしているのも、ヤンデックスの強さを示しています。

ヤンデックスでは、ロシアのユーザーにより良い検索体験を提供するため、「MatrixNet」というさまざまなデータに基づいて検索順位を常に改善する技術を利用しています。また、モスクワ大学にあるデータアナリシス専門の修士課程で、ヤンデックスの社員と一般学生が共同で研究を行っており、そこで研究された検索技術や自動インデックス技術、情報解析技術などもヤンデックスの検索エンジンに活かされています。
ちなみに、英国の某オンラインエージェンシーが検索エンジン数社の結果を比較調査し、「ヤンデックスが最も質の良い結果を提供した」という結果を発表しています。スパムの排除率が高かっただけでなく、検索者の意図により適した結果を提供したと述べています。
下記は、ロシアのインターネット広告市場データです。ヤンデックスは検索市場だけでなく、このうちの8割前後を確保しており、毎月7万8千の広告主が430万の広告を2900万以上のキーワードを対象に展開しています。

ヤンデックスはロシアだけでなく、近辺のロシア語圏でも人気の検索サービスで、現在、ロシアのほかにベラルウス、カザフスタン、ウクライナへのサービスを提供しています。検索サービスはロシア語に限ったものではなく、ラテンアルファベット言語(英語、フランス語、ドイツ語など)での検索も可能で、2011年の目標として「北米と西欧市場のユーザー数増加」を挙げています。