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MarkeZine Day 2025 Retail

現場ノウハウ満載!現役店長に学ぶ「人気ネットショップの作り方」

「お客様がお客様を呼ぶしくみ」をつくる(後編)~リボン専門店「おしゃべリボン」~

「お客様がお客様を呼ぶしくみ」をつくるには

新規顧客の何割くらいがリピーターとして再度購入してくださるのでしょうか。

「おしゃべリボン」も「オーダーリボン・ドットコム」もリピート率は50%くらいはあります。サイトを訪問していただけるよう、「お客様ギャラリー」「掲示板」「アンケート結果公開」「インタビュー」など、なるべく他のお客様の反応がわかるコンテンツを用意して、最新情報を毎月メールマガジンでお知らせしています。お客様の心理として、「他人がこんなのを買って、こういう風に使っている」というのを知るとまたほしくなるという傾向があるようです。メルマガを出すと必ずリピート注文が通常の2倍以上きます。

それはすごい。メルマガ効果は絶大ですね。ところで、サイトで公開している「お客様アンケート結果」は、「お気に入りの「リボン色と文字色」の組合せは?」「リボンは何に使いましたか?」といった質問に対して寄せられたお客様の回答が、データとして非常におもしろいですね。

このアンケートは、はじめてご注文いただく方の参考にしてもらうために設けました。多くのお客様がリボンと文字色の組合せに迷われるので、他のお客様がどんな組合せで注文しているのかが参考になると思ったからです。
このアンケートを始めたのは2005年からです。スタート時期にメールマガジンで呼びかけたのですぐにある程度の量は集まりました。その後は商品の出荷連絡メールにアンケートのお願いとフォームのURLを入れています。通常時の回答率は10~20%くらいでしょか。このコーナーへのアクセス数から、お客様に参考にしてもらえていると感じています。

「お客様アンケート結果」では、
どんな色の組み合わせに人気があるのかをグラフで見ることができる。
プロとして提案するだけでなく、お客様が何を選んでいるのかを参考にすることができるのはすばらしいですね。そうして購入されたお客様の作品を投稿する「お客様ギャラリー」というコーナーもあるんですよね?

はい。実は当サイトにとって一番役立っているのはこのコンテンツだと思っています。投稿はひと月に、少ない時は1~3件、多い時は14~15件くらいでしょうか。お客様にとっては、自分で作ったリボンやその使い道を発表したい。私どもにとってはユーザー事例として掲載させてほしい。見込み客の方にとっては使い方、色や巾の選び方などの参考になる。見込み客、既存客、ショップの三者にとって意味のあるコンテンツになってきています。

それはすばらしい。なによりもお客様の熱意を感じますね。

ある時、当店のお客様のブログでこのギャラリーについて書かれていたのを拝見したことがあります。「はじめは買うつもりじゃなかった。ここのギャラリーでいろいろな人の作品を見ているだけで楽しかった。でもいろいろな人の作品を見ているうちにいつのまにか買う気になってしまっている自分がいたのよねー(笑)」と書いてありました。この日記を読んで、こちらが意図していた以上にこのコンテンツの役割は重要だったんだと気づきました。

「お客様ギャラリー」で公開されている作品。(画像提供:おしゃべリボン)
作者の一言、選んだリボンの色や使ったフォントの情報など、見て楽しく読んでためになるコーナー。

ひとつひとつのリボンに心をこめて…

では、最後に店長さんへいつもおたずねしている質問です。インターネットショップを開いて、変わったこと、これまで一番良かったことはなんですか?

一番変わったのは、エンドユーザーの声が聞こえるようになったこと。お客様のご意見にあわせて商品もショップも徐々に変えてこれたのがよかったと思います。またインターネットの力をあらためて実感しました。全国のお客様(時には海外からも)からご注文いただけるというのはすごいことだと。
そしてなにより「リボン」を特別な時のお飾りとしてだけでなく、いろいろな用途で楽しく使ってもらえるようになったことです。ひとつひとつがオーダーメイドなのでお客さまとのやりとりだけでもとても手間がかかりますが、商品をお届けすると多くの方から「かわいくできあがって嬉しい!」というメールをいただき、クチコミも広げていただけてるようです。そんな時はこちらもとても嬉しいです。

内田さんが時間をかけてつちかってきた「お客様がお客様を呼ぶ仕組み」が機能して、人気ショップになっていくことがよくわかりました。自店でその仕組みをどうやって作っていくか。それこそ、ネットショップ店長(責任者)の第一の仕事のような気がします。ありがとうございました!

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この記事の著者

山田 雅彦(ヤマダ マサヒコ)

大学で経営工学を専攻。総合電機メーカー系ソフトハウスに勤務後、フリーのシステムエンジニア、IT系コンサルタントなどを経て、2000年3月に有限会社サーブを設立。 また、買い物情報のクチコミサイト「買物じょうず」の企画・開発...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/06/12 11:05 https://markezine.jp/article/detail/1261

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