経営課題の解決に向けた表明が生命線
上司説得の心構えが分かったら、次は上司が抱えているビジネスの問題や会社全体が抱えている経営課題と、あなたのWebマーケティングに対する課題意識をすりあわせ、解決に向けたコミットメントを表明することです。
上司が解決したいと考えているものは経営課題。かたや部下は業務上の課題を最優先しがちになる。一口にWebマーケティングの課題といっても、上司と部下で視界に入っているものは異なります。Webマーケティングでは「経営」や「事業」課題に対する意思疎通ができていないと、上司は決して首を縦に振ってくれません。
合意を得る近道は、経営課題を基にWebマーケティングの中長期的な戦略を考えることです。経営目標が「自社の売り上げ目標●●億円」だとしましょう。達成のためには当然課題があります。それをWebマーケティングでどう解決できるかを突き詰めるのです。「どんな顧客を対象にするか」「どの競合に勝ちにいくべきか」を中長期的に考え、戦略に落としこむ。これをもって上司を説得しなければ、道は開けません。

もしあなたが上司を説得できないのならば、あなたの提案が自社の経営課題に直接貢献しないと判断されているのでしょう。
自社がWebマーケティングに本格的に着手する場合、マーケティング部長は市場から離れた場所に立ち、判断を下したり現場に指示をしたりしなければいけません。現場の担当であるあなたの仕事は、上司を支えること。こう考えておけば、今何をすべきかが鮮明に浮かび上がってくるのではないでしょうか。
上司を説得できれば、次はWebマーケティングの具体的な提案です。究極的には、提案の際に上司の顔色をうかがう必要はありません。あなたの役割は上司以上に顧客、そして自社のビジネスを考えるという点になっていくからです。顧客が喜ぶWebマーケティングの提案をしてみてください。企業は顧客によって成り立っています。その顧客のことを真剣に考えた提案ならば、通らないわけはないのです。
Webマーケティングは効率的かつ投資対効果(ROI)が見える唯一の手法です。成功に導くために不可欠なのは、一度くらい断られても折れずに上司を説得する確固たる姿勢なのです。