今年の上半期注目キーワードの1つとして挙げられるのが「割引チケット(クーポン)共同購入サイト」ではないでしょうか。数多くのサイトが乱立し、レッドオーシャン化の様相を見せる中、利用者層や扱う商材にどのような変化が起こったのでしょうか。業界大手のポンパレの一年を振り返り、フラッシュマーケティングの今後を占います。(バックナンバーこちら)
サービス開始から1年を振り返る
昨年の7月21日にポンパレの運営を開始してから、1年が経とうとしています。その間、マーケットは拡大し、利用者数・取扱高とも大幅に伸びると共に、扱う商材の種類や数も、当初とは比較にならないほど伸びてきています。
割引チケット共同購入サイトの1年間を振り返りながら、ポンパレの最新のサービス情報や見えてきた意外な商材トレンドやサイト活用法などをお伝えします。
利用件数は大幅に増加・エリア拡大からユーザー層に広がり
ポンパレのサービス利用件数(延べ購入件数)を2010年9月の時点から比較すると、9か月間で160倍と、短期間で大幅に伸びています。
当初は首都圏だけでサービスを開始しましたが、現在では全国55エリアに展開しており、地方でのチケット販売枚数も増えてきています。より広範なエリアでサービスが受け入れられつつあると同時に、サービスの利用者層も当初多かったネットに精通したユーザーから、より一般層へと裾野が広がっています。
サービス開始から1年が経ち、割引チケット共同購入サイトのサービスが日本のユーザーに受け入れられつつあると実感しています。
急成長の理由 一般的なECとの違い
サービスの急成長の理由として一般的なECサイトとの特徴の違いで言うと、やはり時間限定・大幅割引という特徴から、ユーザーの比較検討のプロセスを省略させ、「出会い頭」でお買い得な商品の購入を促進させることが大きいと言えます。
それまでのインターネットの世界は、情報が膨大になりすぎたことで、ユーザーの比較検討の作業が増え、各ECサイトもネット上に飛び交う膨大な情報を整理して販売するか、あるいはターゲットユーザーに響く、専門的な商材を扱うサイトが多かったと思います。
買いたいものがなければサイトを見る必要がなくなっていたところに、チケット共同購入サイトは「お得な情報への出会い頭で購入を促す」という手法で新たなマーケットを生み出し、利用者の数を伸ばしています。
“共同購入”感は減っても、フラッシュマーケティングではあり続ける
割引チケット共同購入サイトは「購入時間が限定されている」というフラッシュマーケティングの要素と、「一定の購入人数が集まらないとディール(購入成立取引)が成立しない」という共同購入の要素を含んでいます。
今後も割引チケットの販売サイトとして、購入時間が限定されるフラッシュマーケティングの要素は残り続けるでしょう。
一方で、人数が集まることでディールが成立する、という「共同購入」の部分は、数人集まればディールを成立させるケースも出てきました。これは、掲載されるクライアントとも相談しながら、購入人数を多く集めたいのか、または人数設定を低くし、ディールの成立を重視するかなど、ケースバイケースで設定しています。
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前澤 隆一郎(マエザワ リュウイチロウ)
株式会社リクルート ポンパレ編集長
SIerに勤務後、2005年、リクルート中途入社。以降、日本最大級の宿泊予約サイト「じゃらんnet」の、集客・サービス設計・事業計画などを担当する。2010年10月より「ポンパレ」編集長を務める。※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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