ガイドラインを策定しデザインを作成する
デザイン作成は、大枠の考え方⇒方向性⇒細部の決定、というフローで進めていきます。企業サイトの場合は、コミュニケーションガイドラインやビジュアルアイデンティティ、ロゴの考え方など、デザインを作る上での基本的なルールも当然あります。また、「信頼感を得る」や「楽しさを魅せる」などの要素もデザインで補っていきます。これらの詳細を吟味し、ガイドラインを策定することではじめて、統一されたデザインを作成することが可能となります。
作り手側の印象と受け手側の印象は違う
このように、詳細を詰めたとしても実際のデザインの現場では抽象的な言葉のやりとりから、デザインが作られていきます。
例えば、「かわいいデザイン」といったような、抽象的な言葉からスタートしてデザインが作られていくとします。その時に、これは「かわいくない!」、これは「かわいくなっている!」というように、制作側は意見交換を行いながらデザインを作っていきます。
しかし、「かわいく」を議論するのは非常に難しく、さらに実際にユーザーが「かわいく」思っているのかどうかを判断するのは、さらに難しい作業になります。
作り手側が感じている印象と受け手側の印象は、情報の差や思い入れなどによって、もはや違うものとして捉えた方が良いと言えるでしょう。
そういった場合は、作り手側の視点から見て正しいデザインになっていても、ユーザー側の視点からは正しいデザインではないことがあり、その結果、期待した効果が出ない事もあります。効果が出ないだけでなく、長期的なブランド価値の毀損や、離脱やトラフィックの減少に伴うCVRの低下などが起こっている可能性すら考えられます。これらはユーザー視点の欠如が招いた結果です。