電通と電通国際情報サービスは、大阪経済大学江島由裕教授の協力を得て、震災の影響を受けた「中小企業の経営実態調査」を実施した。調査は、全国の中小企業のうち、製造業・卸売業・小売業・情報サービス業1000社の経営トップを対象に7月から8月にかけて行われた。
全国の中小企業のうち、ビジネス面で震災の影響を受けた企業は62.2%で、このうち「甚大な影響があった」10.7%、「ある程度影響があった」51.5%に上っている。震災の影響を受けた中小企業の中でも、現在、売上増加傾向の企業は33.7%、黒字基調の企業は76.1%あり、業績が改善しつつある企業が多いことがうかがえる。
企業の経営姿勢を表す3 つの要素(革新性・先進性・積極性)の値が高い企業の売上の増加傾向は43.3%と著しく、値が低い企業の売上増加傾向10.6%と比べて4 倍の開きが見られた。また、中小企業が自社の経営課題に関して、社外で最も頼りになる相談相手としているのは、「顧問税理士」23.3%、「関連会社」13.2%、「仕入・販売先」11.5%の順で、中小企業の事業支援を期待される「金融機関」は、第4位(11%)に留まっている。
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