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「Microsoft Advertising」活用事例 企業ブランドの作り方(AD)

幅広い表現が可能なタイアップ広告でエモ―ショナルなコンテンツを展開、企業認知とイメージアップで新卒採用に大きく貢献

 メインターゲットである大学生にアプローチできる広告手段が限られているなか、新日鉄エンジニアリングは「Audience Select 大学アクセスターゲティング」を誘導口としたタイアップをMSN上で継続的に実施している。  制作にあたっては、自社サイト上では表現が難しいスタイリッシュなデザイン、斬新なコンテンツを意識。同社のエンジニアリング事業に対する理解を促すことはもちろん、新卒予定者の目線に立った斬新なコンテンツを用意することで、大学生を中心に同社のファンを増やしている。

就活中の学生の企業認知を高めるためにMSNを活用

 新日鉄エンジニアリングは、2006年に新日本製鐵のエンジニアリング事業部門が独立し発足。製鉄プラント建設やシャフト炉式ガス化溶融施設建設運用で廃棄物処理、リサイクルを手掛ける企業として業界内で名を馳せる一方で、一般、特に就職活動を控えた大学生の間で企業認知・事業理解を広める必要があると感じていた。

 そこで、就職目的のユーザーが中心の就職情報サイトに加え、一般ユーザーが多く利用するMSNでタイアップ広告を展開。大学からのアクセスに絞ったターゲティング広告なども活用し集客を図った。2010年の採用サイトへのアクセスは前年比で約3割増となり、採用選考で出会う新卒予定者の事業理解も促進されているなど効果を実感。企業認知をより高めるためにも、2011年も継続してMSN上で広告展開をすることになった。

展開時期:

 第1期:2009年12月~2010年1月

 第2期(当該事例):Phase 1:2010年11月~12月、Phase 2:2011年1月~2月

 第3期:2011年11月~2012年2月

掲載面/広告商品:

 ・クローズアップ

 ・マイクロソフト メディア ネットワーク 「Audience Select 大学アクセスターゲティング」

 ・MSNホーム ウィンドウ

広告種類:タイアップ広告、ネットワーク広告、バナー広告

ターゲット:就職活動中の新卒予定者

クローズアップ(タイアップ広告)
新卒者向けプロモーション展開
新卒者向けプロモーション展開クローズアップ(タイアップ広告)

 今回のプロモーションについて、新日鉄エンジニアリング株式会社 マネジメントサポートセンター 総務部広報室の岡田穣氏にお話をうかがった。

新日鉄エンジニアリング株式会社
マネジメントサポートセンター 総務部 広報室
岡田穣氏
新日鉄エンジニアリング株式会社 総務 広報室 マネジメントサポートセンターの岡田 穣氏

 「当社は社会基盤や産業基盤を支える技術力を持っていますが、一般の生活者の目には届きにくいところにいます。会社としては『社会に貢献し続ける必須の存在』になることを目指しているので、事業内容を一般の生活者にも理解していただきたいと考えています。

 そのために、一般の生活者の視点から作ったタイアップ広告をMSNで継続的に展開しています。その効果もあって特に学生にはエンジニアリング企業としての当社のスタンスを理解されるようになりつつあり、一定の成果が得られていると感じています。

 ですから、就職サイトなど、特別な目的を持って見るサイトではなく、普段の生活の中で日常的に利用されるMSNを受け口として、肩ひじ張らず、生活者の目線からコンテンツを作り、認知・理解してもらうことに意味を見出しているのです。」

 こうした企業側の意図をもとに、MSNではどのようなプロモーションを展開したのだろうか。

企業の魅力を伝える多彩なコンテンツ

 前回のタイアップでは、インフラを造る事業内容から『WORLD WIDE-INFRA ARCHITECTURE』(造語)をテーマに設定。今回は同社が建設した羽田空港D滑走路が2010年10月に供用開始したことに加え、世界初の人工島と桟橋のハイブリッド構造でありながら高い技術品質と環境への配慮を両立させている点に注目し『HYBRID ARCHITECTURE』にテーマを決めた。

 誘導方法は前年同様、大学からアクセスしている人に掲出する「Audience Select 大学アクセスターゲティング」を活用。就職情報サイトのブログなどでも集客を図った。

※画像をクリックすると、拡大表示します

 コンテンツ面では、直感的に動かせるキューブ状のデザインをトップページに採用し、同社事業を新卒予定者などに親しみやすく見せることを意識した。例えば、『進化を追う』と銘打ったコンテンツでは、大学教授などの専門家監修の下、同社に関連する技術革新の歴史を解説。ビジネスの世界とアカデミックな 世界が実理融合していく様を見せた。

 同社の羽矢前社長(現相談役)が登場する『スペシャルインタビュー』では、対談相手にジャーナリストで明治大学教授の蟹瀬誠一氏を起用。普段から学生と接する蟹瀬氏との対談形式にすることで、新卒予定者の心に響くメッセージを引き出すことを意識した。

 また、ビジュアルから事業内容を理解してもらうため、著作権管理機能を備えたMSNのプラットフォームを活用し『スペシャルムービー』と題する動画ページを作成。さらに前年写真の美しさで好評を得た『フォトギャラリー』では、引き続きフォトグラファー平岩亨氏を起用し、羽田空港D滑走路や同社新事業所などの高度な技術力を機能美として視覚的に訴えた。

 クイズフォーラム『QUIZ48』は、新卒予定者との距離感を縮めるため『48』という旬な言葉を採用した。このように、文字とビジュアル、遊べるコンテンツと、学生の興味や視覚・感情を掻き立てるようなコーナーを複数用意した。

「学生が興味を持って回遊してくれる
狙いどおりのクリエイティブ表現ができた」

 岡田氏は語る。「私どものことを知っていただくには、事実を伝えるだけではなく、感情に訴えることも大切。学生がゆとりのある状態で、写真や動画を見ながら、あるいはクイズに答えながら、スッと心に落ちるような、気付きを得られるような広告展開をして、認知・理解を広めたいと考えていました。

 ただ、感情といった漠然としたイメージをクリエイターと共有し、作品として具現化していくことは大変な作業。その点、マイクロソフト アドバタイジングとのキャッチボールは快適で、こちらがイメージを沸きたてるための参考材料を提示すると議論が盛り上がりました。『やりましょう』『表現上逆効果になる恐れも』とその場で回答をもらえ、レスポンスも早かったですね。

 施行現場写真についても、普通なら記録目的で撮るところを、見た方たちから『宇宙船みたい』『質感が良かった』といった感覚的なコメントが返ってくるように工夫して撮影していただきました。構造物には機能的なベネフィットだけではなく、情緒的なベネフィットもあることを訴求したいという狙いどおりのクリエイティブができたのではないでしょうか。」

 タイアップページのPVは目標値の約2.6倍と大幅に上回った。さらに、タイアップ経由の新卒予定者は、経由していないユーザーと比べ採用HPの離脱率がはるかに低かったほか、会社説明会などでもタイアップ閲覧者の事業理解や入社意欲の高さが実感できた。また、『QUIZ48』の設問には、正解するために専門的な知識が必要なものも多く、特に優秀な新卒予定者の知的好奇心を刺激するというフィルター効果があったといえる。

 第1弾、第2弾とマイクロソフト アドバタイジングからの意見を取り入れ感情に訴えるクリエイティブを展開することで、企業の認知を広めることに成功。また、若い企業のイメージブランディングにも貢献した。同社は既に第3弾のタイアップ実施を決定。自社の新卒採用サイトからもリンクを設置している。

 岡田氏は今回のプロモーションについて、次のように評価している。「今回のタイアップでは、とにかく楽しんで表現を作り込むことができました。これを継続していきたいですね。世の中に面白いサイトの構築手段はたくさんあるのでしょうが、私どもの力だけでは実現するのに難しさを感じる時もあります。広告活動は時勢を捉えつつ、独り善がりにならずにやっていくために、マイクロソフト アドバタイジングの力を借りていきたいと思っています。」

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2012/02/17 11:27 https://markezine.jp/article/detail/15105