初心者Webマーケターが知っておきたいアクセス解析概論
アクセス解析とは、「Webサイトの訪問者の行動を調査分析する取り組み」(「アクセス解析イニシアチブ」より)です。ご存じのとおり、Webではさまざまなデータが取得でき、その分析はサイト改善に大いに役立ちます。なかでも、訪問者の行動を調べるアクセス解析の役割は重大です。
本連載では、初心者Webマーケター向けにアクセス解析の基礎をお届けします。アクセス解析ツールを活用して説明する部分では、無料の「Google アナリティクス」を用いることにします。
ページビュー、訪問、ユーザーを覚えよう
まずは、もっとも基本的で重要な以下の3つの用語を覚えましょう。呼び方にはバラつきがありますが、本稿では、Googleアナリティクスで使われているものにあわせました。
ページビュー数 | Webサイトが見られた(閲覧された)回数。単位はPV(ピー ブイ)。100万回見られたら100万PVと表す。 |
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訪問数 | そのサイトをユーザーが訪れた回数。同じユーザーが2度訪れた場合は、2回とカウントする。 |
ユーザー数 |
そのサイトを訪れた人数。人は通常、端末とブラウザの組み合わせで定義される。したがって、同じ人がパソコンとスマートフォンでアクセスした場合は、2人(または2UU)とカウントされる。 |
この3つからだいたいのサイト規模がわかりますが、これをもとにさらなる分析に進むのもいいでしょう。
たとえば、ページビューもユーザー数も多いのは一見うれしいことですが、期待していた内容と違ったため、1、2ページだけ見てすぐに帰ってしまっている場合もあります。逆に、ユーザー数はそれほど多くなくても訪問数やページビューが多い場合、コアなファンが何度も見に来てくれる、ニッチなサイトとして成功しているのかもしれません。
Googleアナリティクスを使いこなす、4つの重要指標
このほか、Googleアナリティクスに登場する用語のうち、重要なものについて解説しておきます。なお用語の意味は、Googleアナリティクスのヘルプセンターで検索できます。
新規訪問の割合 | ユーザーは「新規」と「リピーター」の2種類に分けられる。「新規訪問の割合」は、サイトにこれまで一度もアクセスしたことのないユーザー数の割合。 |
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コンバージョン | ユーザーによって、購入・会員登録・資料請求など、サイトごとに目標とされる成果が達成されたこと。アナリティクスでは、URL へのアクセス、サイト滞在時間、訪問別ページ数、実装を伴うイベントという4種類。 |
直帰率 | 最初に訪れた1ページ目だけを見てブラウザを閉じてしまったり、「戻る」ボタンを押してサイトから離脱してしまったユーザーの割合。低いほうがいい。ユーザーの求めている情報とランディングページのミスマッチが大きいと直帰率が高くなりやすい傾向にある。 |
平均サイト滞在時間 | 指定した期間の合計サイト滞在時間を訪問数で割った値。用意したコンテンツをじっくり、たくさん見て欲しいので、長いほうがいい。 |