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eMetrics Marketing Optimization Summit, San Francisco, 2012

「ツールがデフォルトで提供するデータやレポートに、大きな価値はない」eMetrics: Marketing Optimization Summit 2012に参加して感じたこと


UXとの融合が始まった

 今回は、ユーザーエクスペリエンス(以下、UX)とアナリティクスの融合を研究・実践している会社やコンサルタントの発表が3つもあったのが印象的だった。

 筆者もUX/IA出身であり、データに基づくUXの実践に興味があるため、過去数年に渡ってコンセプトダイアグラム(参考:「コンセプトダイアグラムの描き方」)やスコアリング(参考:「中間指標を作り出すスコアリング手法の考え方」)などの手法を模索・実践・紹介してきた。

 A/Bテストなどでクリエイティブ面の最適化をすることは日本でも一般的になってきたが、もっと幅広く、定量的なデータに基づいたUX設計やUX視点をマーケティングに活かす方法について、もっと歩み寄った議論と実践をすべき時期がようやくやってきた、と肌で感じることができた。

解析から視覚化・コミュニケーションへ

 得られたデータは、分析して意味を読み取り、アクションにつなげる必要がある。

 アクションにつなげるためには、アナリストは組織内の営業やマーケティング担当に対して得られた知見を伝える必要がある。そのために、一般的なコミュニケーション能力に加えて、データを視覚的に分かりやすく伝えるための表現技術が今後はますます重要になっていくだろう。

 ところが、基調講演「参考:「ほとんどのダッシュボードは失敗作」 eMetrics: Marketing Optimization Summit基調講演レポート」でも紹介されたように、データの視覚表現に関しては知識やスキルが不足しているため、効率が悪く誤解を招くようなグラフやチャートが世の中に蔓延している。最近の「インフォグラフィックス」でも不適切な視覚表現が多く見られるのは、解析関係者であれば常に感じていることだろう。

 データの視覚表現は、マーケティングではなく情報デザインや情報アーキテクチャの領域と密接に関連してくる。「「ほとんどのダッシュボードは失敗作」 eMetrics: Marketing Optimization Summit基調講演レポート」のレポート記事が、この状況を改善するためのきっかけになれば幸いだ。

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この記事の著者

清水 誠(シミズ マコト)

Webアナリスト/改善リーダー。

1995~2004年まで凸版印刷・Scient・RazorfishにてWebコンサルティングやIA・UI設計に従事した後、事業会社側へ転身。UX/IAやデジタルマーケティングの導入による社内プロセス改善の推進と事例化を行っている。ウェブクルーでは開発・運用プロセスを改善し上場を支援、日本アムウェイでは印刷物のデジタルワークフローとCMS・PIMを導入、楽天では...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/25 17:31 https://markezine.jp/article/detail/15402

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