電通総研と東京大学大学院情報学環の橋元良明教授が立ち上げた産学共同研究組織「DENTSUデジタルシニア・ラボ」は、今年1月に「シニア全国調査」を実施した。
使用機器にかかわらず、なんらかの形でインターネット利用をしている人の割合は60代で57.0%(全国平均)に達しており、2000年(4.5%)、2005年(25.0%)、2010年(48.8%)と年々増加する傾向にある。70代においても、2012年のネット利用率は23.3%に達しており、男性では3割に達している。
ネット利用率を利用機器別に見ると、60代ではPCが37.3%、携帯電話およびスマートフォンが51.3%。大都市(東京都区部を含む100万人以上の市)のネット利用率は全国平均を上回り、人口の少ない都市になるほど低くなっている。
また、別途行われたフィールド調査では、シニアがネット利用を習得すると、生活・健康・趣味などの情報入手やネットショッピングなどを積極的に行い、シニアライフがアクティブなものになること、利用経験がないシニアも、適切な手法を用いれば1年でネットショッピングやソーシャルメディアまでをも使いこなすデジタルシニアになれることが明らかになった。
【シニア全国調査の概要】
調査地区: 全国
調査対象: 60才から79才までの男女、計600人。
抽出方法: ランダムロケーション・クォータサンプリング(調査地点数:100地点)
調査方法: 調査員による訪問留置式調査(日記式調査票とアンケート調査票)
調査期間: 2012年1月13日(金)~1月23日(月)
調査会社: 山手情報処理センター
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