コンテンツを伝える手段として、動画は最適
グローバル化が加速する中、Webサイトの役割がますます重要性を増している。自社サイトのコンテンツをより充実させていくという流れが起こっている。そのようなニーズが高まる中効果的な手法として注目されているが動画コンテンツの活用だ。テキストコンテンツに比べ、分かりやすく、かつ表現力の高いコンテンツの発信が可能であることはもちろんだが、Facebookをはじめとしたソーシャルメディアとの相性もよいという点でも注目されている。
では、各企業はどのような取り組みをはじめているのだろうか。グローバルサイトのコンテンツを充実させるため、2011年11月に動画サイト「SEIKO TV」を開設した、セイコーウオッチの取り組みについて紹介していこう。
同社は「SEIKO TV」での取り組み以前にも、自社のWebサーバーでの動画配信や、YouTubeに動画をアップし動画コンテンツでの情報発信は行っていた。YouTubeで掲載されている動画コンテンツは、新着動画だけではなく、過去にアップした動画にも恒常的にアクセスがあったという。同社の広報宣伝部 宣伝グループ 河原一弥氏は、動画コンテンツの魅力について次のように語っている。
「動画はコンテンツを伝える手段としては、最適だと考えています。当社では、CF制作も行っているため、動画コンテンツ自体は数多く所有しています。そのため、YouTubeを利用して発信していたのですが、一元的に自社内サイトで商品やカテゴリー別に分かりやすく管理する方法を模索していました」
そこで、同社が選択したオンライン動画配信プラットフォームが、ブライトコーブの提供する動画配信プラットフォーム「Brightcove Video Cloud」だ。サイトプロデュースと配信インフラの提供については、指定販売代理店であるJストリームが担当した。Brightcove Video Cloudの導入を決めた理由は次の2点が大きかったという。
- 管理画面や機能がシンプル
- 解析機能が搭載されている
「日々の運用を考えた場合、管理画面が煩雑で使いづらいのは大きなネックになります。その点、Brightcove Video Cloudの管理画面は使いやすく、機能もシンプルだと感じました。また、誰がどのぐらいの時間動画を視聴したのか、どのタイミングで視聴を止めてしまったのか、などユーザーの行動が把握できる解析機能がついている点も同サービスを選んだ理由の1つです」(河原氏)
スマートフォンへの対応も決め手となった1つだ。2012年に入りスマートフォン普及の勢いはますます加速している状況だが、セイコーウオッチの場合もスマートフォン経由でのアクセスは少しずつ増加傾向にあるという。
「スマートフォンで動画を閲覧する方も多いので、スマートフォンでの視聴にも対応している点は評価しました」(河原氏)
また、今回はグローバルサイトでの導入のため閲覧者は世界中の人々が対象となる。以前の環境では、国によって動画の表示に時間がかかるなど、ユーザーが不便と感じるケースもあったそうだが、「SEIKO TV」の立ち上げではBrightcove Video Cloudとストリーミング配信インフラの採用により、この問題点も解消されたようだ。