2011年、米国オンライン広告費は300億ドルを超えた
今回は、セグメンテーションに関するセミナー「Advanced audience segmentation: Combining multiple data sources to create meaningful user profiles」をレポートします。講演は、アドビ システムズのディレクターで、「Adobe AudienceManager」のプロダクトマネジメントを担当しているニック・ジョーダン氏、そして、IABのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼COOのパトリック・ドーラン氏の両名によって行われました。
最初に登壇したドーラン氏は、所属するIAB(Internet Advertising Bureau)の説明から始めました。IABは、米国の500社以上のメディアやテクノロジー企業が参加するオンライン広告の業界団体で、参加企業だけで米国のオンライン広告販売の86%を占めています。業界の健全な発展を目指し、IABはガイドラインの作成、プライバシーの順守に関するルール作り、広告テクノロジーのリーダーシップを取るといった形で活動を展開しています。
IABの調査から、米国のオンライン広告やターゲティング広告の予算感が伝えられました。なんと米国では、2011年にオンライン広告で約300億ドル(2.4兆円)使われているとのことです。(筆者注:レポートの詳細は、こちらから から確認することが可能です。)
広告をより効果的にするために
ドーラン氏は、これらの広告をより効果的なものにするために、セグメンテーションが大切であると述べ、セグメンテーションを行なう際に大切な4つのポイントを挙げました。
Source(情報元)
どこから情報を集めてきたか。オンラインなのか、オフラインなのか。提供されたものなのか、集めたものなのか。
Attribution(寄与)
集めてきた情報は他の情報とどのような関係・相関があるのか。自社あるいは他社の情報なのか、接続することは可能なのか。
Derivation(導出)
データをセグメントするために使われている方法。明確に宣言された状態をセグメントしているのか、あるいは推論(アルゴリズム)によって導き出されたセグメントなのか。前者は「コンバージョンした人」、後者はアルゴリズムにより「コンバージョンする可能性が80%以上と推定される人」など。
Modality(様相性)
データそのものが実際の動きを表しているのか、あるいは今後のユーザーの状態や行動を表しているのか。
ドーラン氏は、セグメントを作成するデータの考え方を事例とともに紹介した後、ジョーダン氏にバトンタッチしました。