シュワルツの「認知5段階」ごとにアプローチ方法を変えよう
認知度とキャッチフレーズの関係については、『市場の壁を打ち破るプロ広告作法』(現在は絶版、新訳での復刻を望みます)を書いたユージン・M・シュワルツ(通販広告などで活躍したアメリカの伝説的なコピーライター)が示した5つの認知度が参考になる。
シュワルツは次のように認知度を高い順に5段階に分けて、それぞれにふさわしいキャッチフレーズの表現作法を紹介した。
- 第1段階……商品のことをよく知っているし、欲しいと思っている
- 第2段階……商品のことを少し知っているが、まだ欲しいと思っていない
- 第3段階……商品の機能は必要としているが、あなたの商品のことは知らない
- 第4段階……商品の必要性は感じているが、あなたの商品がそれを満たすことには気づいていない
- 第5段階……商品をまったく知らない、欲しいと思わない、機能の必要性も感じていない

それぞれの段階ごとにアプローチのポイントを見ていこう。
第1段階⇒価値のリマインド(思い起こさせる)だけでOK
この段階は難しくない。認知度が高いので価値のリマインド(思い起こさせる)だけでOK。
「新しいiPad」のように、商品名(あるいは商品写真)と「目に見えて革命的」「圧倒的なRetinaディスプレイ」といった価値や特徴を示すキャッチフレーズで十分だ。
販売が目的なら、40%オフなどのディスカウント価格やキャンペーンの特典を強調する。<認知度が高い=価値が分かっている>からお得感を訴求すれば心が動かされやすくなるというわけだ。
第2段階⇒価値を最大に強調する
この段階から、頭を使わざるを得なくなる。価値を最大に強調するというのがセオリーだ。価値を示すことで、潜在化しているニーズ(必要かも)を刺激してウォンツ(欲しい)に変え、商品の必要性を高めるアプローチだ。ここも「新しいiPad」を例に使ってみる。
・最高に美しく撮れて、驚くほど鮮やかに再現。
・新しいiPad、写真もビデオも圧倒的に美しく再現。
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