ワンブロック・ワンテーマにするだけで読みやすさUP
ところで、読んでもらえる文章を書くコツに<一段一義>がある。覚えやすいよう言いかえると<ワンブロック・ワンテーマ>。ひとつの段落(ブロック)では、ひとつのこと(ワンテーマ)しか言わないという意味である。読み手を惑わないためのルールである。
ひとつのブロックに、異なるテーマを3つも4つも入れてしまうと、読み手は何が言いたいのか、何が重要なのか分からなくなる。キャッチフレーズでもメッセージはひとつに絞るのが鉄則だが、同様に文字数に関わらず、ボディコピーでも<ワンブロック・ワンテーマ>を心がけたい。多くてせいぜいメインテーマと、メインほど詳しく言う必要ないサブテーマの2つが限度。
つまり言いたいこと(テーマ)が3つあれば、3つのブロックを用意して書こう。例に挙げたRetinaディスプレイについてのボディコピーも、<510万ピクセルの高解像度>という1つのテーマについてしか言っていない。
参考にしたMacBook Proのページでも、Retinaディスプレイについて、実際のボディコピーは<510万ピクセルの高解像度>と<コントラスト比と視野角>の2つのテーマに分けられている。
<ワンブロック・ワンテーマ>で書くのは、商品情報以外にもリリースや企画書などのビジネス向けの実用文でもリーダービリティの点で使える有効なコツだ。文章が苦手な人はあれやこれやと詰めこもうとして収拾がつかなくなることがあるが、<ワンブロック・ワンテーマ>を心がけるだけで、すっきりと分かりやすい文章になるのでぜひお試しを。

●文章力の基本(阿部紘久/日本実業出版社)
文章の書き方にも原理・原則があって、それをふまえて書けばわりと簡単に短期間である程度のレベルまで上達します。キャッチフレーズに比べボディコピーはしっかりした文章力が求められます。本書ではコピーに不可欠な、読み手にやさしい分かりやすい文章の原理・原則が例文を交えて紹介されているので役に立つはずです。
Webの記事を読むのもいいけれど、リアル有田憲史さんに会って直接講義を受けませんか?
「コピーの中で最も重要なキャッチフレーズの作り方」「説得力アップのためのフレームワークとレトリックの紹介」の2点に重点を置き、動かす、読まれるWebコピーの発想と作り方を伝授します。キャッチコピー、ボディコピーを実際に書いていただき、その場で講師が添削するワークショップの時間を設けています。