SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Autumn

あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!

チロルチョコのソーシャルメディア担当者に聞く、お客さまとの距離をゼロにするソーシャルメディア活用術

チロルチョコのソーシャルメディアキャンペーン

Q. キャンペーンについて詳しく教えてください

 「マイチロル」というチョコの表面・中身・土台部分を自分で選んで、自分好みのチロルチョコを作れるという新商品のモニターキャンペーンでした(動画参照)。500人の当選枠に対し、応募が2,800人くらい。当時Facebookのいいね!数が12,000ほどだったので、4人に1人くらいは参加していただいた計算になります。先ほどご紹介したFormのアプリからメールで届いた情報をもとに抽選しました。今回外れてしまった方にも、先行販売の案内をメールで送る予定です。

Q. ソーシャルメディアの効果測定はどのように行っていますか?

 どれくらい反響があるのか気になるので、Facebookの「話題にしている人」は見たりしますが、ファン数はもうあまり気にしていません。数が増えれば良いというものでもないと思っているので。

Q. ソーシャルメディアの運用を始めてみて、変わったことはありますか?

 今までお客様相談室にしか入って来なかった情報が随時入ってくるので、見ていていろいろ思うところはあるのですが、社内でミーティングがあるわけでもなく、まだ今のところ次に活かせていないので、一歩ステップアップして商品開発やセールストークに活かせるようにしたいと思っています。

Q. 読んでよかったなと思う、ソーシャルメディアマーケターにおすすめの本はありますか?

 始めた当初、役に立った本は何冊かあるのですが、今だとだいぶ仕様が変更されているので、私が行ったソーシャルメディア関連本の読み方をご紹介したいと思います。

 まず各メディアに対し1冊の本をしっかり読みます。そして追加で2冊購入し、最初の1冊と比較しながら読むというやり方です。これによって、自社でできることかどうかを自分の中で明確にすることができるため、効率よく良いとこ取りができて、おすすめです。

ソーシャル活用のカギは「お客さまとの距離をどれだけ縮められるか」

Q. 余談ですが、貴社ではFacebookを使って新卒の採用活動をしていらっしゃると思います。導入した経緯と効果を詳しく教えていただけますか?

 弊社は中小企業ですので、絶対この年に何人採用しなければ行けないということはないので、比較的フレキシブルにできたということがまずあります。

 大手の媒体だと載せるだけで費用が結構かかるので、ソーシャルリクルーティングというものがありますよと提案してみたところ、2013年度は大手の求人サイトは使わず、Facebookだけで採用活動を行うことになりました。ただ、Facebookページでエントリーシートを配布したというだけで、それ以降の選考課程は従来と同じです。

 終わった後に匿名のアンケートを取ったところ、「大手の求人サイトだけが良かった」との声が1割ほどしかなく、「Facebookページだけで良かった」が約6割、「両方あれば良かった」が約3割という結果が出ました。来年度はどうするかまだ未定ですが、一定の効果はあったと思います。

Q. 最後にソーシャルメディアを使って達成したい目標を教えてください

 最初はやはり売上が上がってほしいと思って販促目的で始めたのですが、最近ではブランディングというか、お客さまとの距離をどれだけ縮められるかという方に使うべきものではないかと個人的には感じています。

 チロルチョコはスーパーやコンビニで買ってもらう商品なので、頭の片隅に置いておいてもらって、どこかでチロルチョコを目にした時に「あ、これFacebookで見た新商品だ!」と思い出してもらえればいいですね。あと、いつかファンの方とリアルな場で集まって、一緒に商品開発をやってみたいです。

インタビューを終えて

 今回、松尾さんのお話の中で印象的だったのが、「ソーシャルメディアで宣伝するのは良くないと言われるが、新商品情報を投稿した時が一番反応が良い」というものです。確かに、ソーシャルメディアでは宣伝は向かないと一般的に考えられています。これを覆すことができているのは、チロルチョコさんの商品そのものに魅力があって、多くの人に愛されているからこそ。

 投稿内容の工夫をしてファンを楽しませることももちろん大切ですが、原点に立ち返り、シンプルに自社の商品情報を出した時の反応を真摯に受け止めることも、とても重要なことなのではないかと教えていただきました。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2012/07/19 10:00 https://markezine.jp/article/detail/16012

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング