出稿から運用までのフロー
次に出稿から運用までの一連のフローについて説明しましょう。
現在、主要なDSPは、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムの「MarketOne」、フリークアウトの「FreakOut」、マイクロアドの「BLADE」などがあります。ここでは、具体的なフローをイメージしやすいすいように、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアムの「MarketOneRTB」を例として、配信設定の方法および運用開始までの一連のフローを説明します。
リアルタイムビッディングが可能な「MarketOneRTB」
オンライン広告プラットフォーム「MarketOne」には、国内外の8つのアドネットワークと接続する「MarketOneNW」とリアルタイムビッディングによる出稿が可能な「MarketOneRTB」の2つのソリューションがあります。
「MarketOneRTB」で設定できる主な項目は以下のとおりです。
- 広告配信期間
- 予算
- 入札方式(CPM課金もしくはCPC課金)
- 入札単価
- 配信ペース
また、設定できるターゲティングは以下のようになります。
- 配信先媒体のカテゴリ指定
- 配信先媒体の指定
- 除外サイト(ドメイン)指定
- 配信地域の指定
- 配信曜日の指定
- 配信時間の指定
- フリークエンシー(日週/月/キャンペーン全体で上限数を指定)
DSPは、広告主側(買い手側)の効果最大化を支援するツールであることから、上のように詳細な配信設定やターゲティング設定など、効率最大化に必要なセグメントが簡単にできます。そのため、効果最大化のためには運用開始前のプランニングが非常に重要になることは言うまでもありません。
DSPはツール、運用にあたって考えるべきこと
基本的なことになりますが、運用開始にあたって最低限考えておくべき点を以下にまとめました。
- 広告を配信するターゲットユーザー層の明確化
- どのような目的でどのような成果を達成するために広告を配信するのか、そしてその目的を達成するために最適な広告クリエイティブは何か
- 配信地域、配信曜日、配信時間帯などは、過去に実施した広告での実績があれば参考として活用する
DSPを開始するからといってこれまでの広告手法と違い、何か新しく特別な設定を実施する訳ではないことがわかります。DSPは、あくまでも広告主の広告効果の最大化を支援するツールにすぎず、効果最大化のためにはその根本となる配信設定やターゲティング設定が重要であり、過去の知見やその他広告での実績データをもとにした戦略立案によりツールを使いこなすことが何よりも重要となります。
では、実際に「効率的にDSPを活用するにはどうすればよいのか」について、次回解説していきます。