IT専門調査会社IDC Japanは、国内IT市場産業分野別企業規模別の2011年下半期の分析と2012~2016年の市場規模予測を発表した。
2012年は東日本大震災の影響から回復傾向を示すものの、電力不足、円高、欧米経済の不振などの影響で国内経済が不透明な状況であり、多くの企業で業績の回復が遅れている。
経営体力が劣るSMB(中堅中小企業/999人以下)はIT支出抑制が継続し、2012年IT支出額は3兆5,687億円(前年比成長率:マイナス0.6%)とマイナス成長を予測。
一方で、大企業(従業員1,000人以上)は、復興需要の本格化により業績が回復する企業の増加が見込まれるため、2012年IT支出額は6兆720億円(同:1.7%)とプラス成長を予測。
今後、スマートフォン、メディアタブレットなどモバイル端末のビジネスシーンでの利用が拡大していく一方で、ITベンダーは企業規模に応じたモバイルソリューションのメニューを整備することが重要となるだろう。
【関連記事】
・IDC Japan「2012年クラウド市場調査」結果発表 「検討したが利用しない」企業が大幅に増加
・マイクロアド、RTB経由のディスプレイ広告市場規模予測を発表 2016年、RTB取引市場規模は1,000億円突破
・タブレット・電子書籍リーダーのクチコミの中心は「iPad」【ソーシャルで見るタブレット市場の現状】
・2011年度の電子書籍市場は微減の629億円、携帯コンテンツが84%の大幅減
・国内ソーシャルメディアマーケティング支援市場、2012年度は69億2000万円に拡大【矢野経済研究所調査】