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ソーシャルグッドで社会を変える

ソーシャルビジネス「リビング・イン・ピース」のマーケティング戦略~Google Grantsの活用

 ソーシャルグッド元年とも言われる2012年、日本でもソーシャルビジネスへの関心が高まっている。マイクロファイナンスファンドと継続型クラウドファンディングという2つのスキームによって、国内外の貧困問題の解決に取り組み、注目を集めているのが特定NPO法人リビング・イン・ピースだ。本業ではプライベート・エクイティ・ファンドで投資業務のプロフェッショナルという顔を持つ代表 慎泰俊(しん・てじゅん)氏にお話をうかがった。

働きながら社会を変える

 リビング・イン・ピース(以下LIP)のキーワードは「働きながら社会を変える」。金融業界やIT業界などで働くメンバーが、本業を持ちながらパートタイムで運営している組織だ。実際に組織を運営しているメンバーは70人程度で、主に平日の夜や土日祝日に活動している。

 「LIPは機会の平等を通じた貧困削減を目指している団体です。私たちは海外ではマイクロファイナンス機関、もう一つは国内での児童養護施設の支援を行っています。海外と国内、両方のプロジェクトを手掛けているのは、途上国と日本のような国の貧困は、かたちは違うけれども、本質的な大変さはあまりかわらないと思っているからです」と慎氏は語る。

特定NPO法人 リビング・イン・ピース 代表 慎泰俊氏

 途上国では目に見える物質的・絶対的貧困の問題がある一方で、いわゆる先進国が抱える問題は相対的貧困から抜け出すことができない人がいることだ。その最たる例として、児童養護施設で暮らす子どもたちがいる。原則18歳を過ぎると施設を退所しなければならず、経済的後ろ盾のない暮らしを強いられ、学ぶ意欲や時間を持ちにくい環境にある。その結果、高校や大学への進学率が下がるといった悪循環が起きている。これらの問題を並行して解決していくために、LIPはこの2つのプロジェクトに取り組んでいる。

マイクロファイナンスプロジェクトの2つの収益源

 2006年にノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行のムハマド・ユヌス氏の影響もあり、日本でもマイクロクレジット/マイクロファイナンスという概念は知られつつある。マイクロクレジットとは貧しい人々の自立を促すための小額の無担保融資のこと。融資だけでなく、預金や送金、保険などの貧困層向けの小規模金融サービスの総称をマイクロファイナンスという。

マイクロファイナンスファンドの概念図

 LIPは2009年9月に日本初のマイクロファイナンスファンドを企画。ファンドにはこれまで約1億円の資金が集まり、カンボジアとベトナムで5件の投資が行われている。ファンドの立ち上げ及び投資後のモニタリングの手数料が事業収益源の一つだ。

 また、自ら投資先のマイクロファイナンス機関を探し、現地まで足を運び、契約交渉を行う、日本で唯一の組織というポジションを活かして、「マイクロファイナンス・トレーニングプログラム」というセミナーを実施しており、これが二つ目の収益の柱である。FacebookやTwitterの告知により、延べ100人が全6回のプログラムに申し込んだという。また、今年の12月には日本初の「マイクロビジネスアワード」開催を予定している。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長 1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケター向け専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、定期誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新しいビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは...

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/01 11:00 https://markezine.jp/article/detail/16415

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