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「新しいことにチャレンジし、新たなカテゴリーを創造できる人になれ」 ─ 日産自動車 貴田晃氏

2012/11/21 08:00

 変化を続ける消費者の価値観や消費行動に、企業はどのように対応していけばいいのでしょうか。マーケティングコンサルタントのサイコス青葉哲郎氏が、第一線で活躍するマーケティングのプロフェッショナルに聞く対談連載。今回は、日産自動車を訪問。生産管理部門を経て、約20年にわたり販売促進とマーケティングに携わっている貴田晃氏に、お話を伺いました。

今回お話を伺ったのは…
日産自動車株式会社 マーケティング本部 販売促進部長
貴田 晃氏

1980年入社。1990年以降、国内向け車両のマーケティングを担当。2002~2006年の5年間は、ブランドマネージャー(マーケティングダイレクター)として、ティアナ・スカイラインクーペ・ティーダ・シルフィなど新型車の市場導入全体とりまめを務め、担当車種の販売台数・収益目標達成に向けたマーケティング戦略・方策の企画・実行を担当。2007年4月から現職。販売促進部長として、デジタル、CRM、ディーラーマーケティングサポートなど、マス4媒体以外のマーケティング領域全般を担当。

苦しみながら取り組んだ「全工場横断の部品物流改革プロジェクト」

 青葉 ―― 貴田さんは、新卒で日産自動車(以下、日産)に入社されていますが、入社のきっかけとこれまでのご経歴を伺えますでしょうか?

 大学時代は、経済学部で財政学を勉強していたのですが、就職活動のころには、金融よりも自分たちで物を作って売るメーカーの仕事に興味を持つようになりまして、国内および海外で営業の仕事が出来ることと、好きな自動車に携われるということで日産を選びました。

 ところが入社すると、希望していた営業部門への配属は叶わず、生産管理部門に。最初は工場配属となり、現場の方と一緒に夜勤もやりました。入社当時に思い描いていた仕事とは随分違いましたが、今振り返ると自動車メーカーのモノづくりの現場を知ることができたのはとても幸せなことだったと思います。

 生産管理部門にいた当時、営業をやりたいという思いは持ち続けていましたが、とにかく目の前のことは遮二無二にやりました。頑張って働いていると上司の配慮だったのでしょうか、興味があった生産工程やシステムの改善業務をやらせてもらうことになりました。わかりやすく言うとトヨタのカンバン方式に勝てる仕組みをつくろうということですが、ただつくるのではなく日産らしくスマートな仕組みをつくりあげようという意気込みで真剣に取り組みました。

 青葉 ―― 生産管理部門には何年ぐらい在籍されたのですか?

 結果的に10年弱在籍しました。ある工場の改善業務で成果を出しその後本社に異動して、「全工場の部品物流改革プロジェクト」を任されるという大きなチャンスが巡ってきたのです。具体的には、部品物流に関わるシステムの老朽化の改善と工場の在庫を減らし、リードタイムを短くするという目的のもと、仕組みとシステムを変えていくプロジェクトでした。

 当時、日産には全国に7つの工場があり、それらの工場のほかに、一次メーカーから三次部品メーカーまで300社くらいの部品メーカーが関わっていました。このプロジェクトはそれらに共通したシステムを導入し、部品の発注から調達・物流までを一元管理しようという構想でした。

 多くの部門や利害関係者と折衝し、連携を取りながら進めたのですが、20代の自分が関連会社の工場長を説得するのは骨を折る仕事でした。しかし、苦しんで考えぬいたからこそ得られた成果があったと思います。

 青葉 ―― やはり、苦労してこそ成長するということですね。その後に国内営業部に異動されていますが、どのようにして営業部への異動を実現させたのでしょうか。

 物流改革プロジェクトに携わっているとき、当時の上司に「死ぬ気でプロジェクトを成功させるから、そうしたら営業に異動させてほしい」と嘆願し続けていたのです。ようやく理解を得られ、30代前半に晴れて希望していた国内営業部に異動となりました。

 以来20年間ずっと、販売促進・マーケティングに携わっています。最初の10年間は販売促進、うち3年はディーラー(販売会社)に出向していました。直近の10年はマーケティングで、ブランドマネージャーを歴任し、ティアナやスカイラインを担当しました。ブランドマネージャーになった当時は、それまでの経験の中で自分が責任者だったらやろうと感じていたことを全部実現しよう、という気持ちが強かったことを今でもよく覚えています。

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