成長ステージに応じた店舗配分コントロールで利益を生み出す
前のページで、自店舗+複数モール店舗で出店するひとつのポイントとして「モール担当者さんの販促アドバイスを充分に活用し、モールだけでなく自店舗としての販促ノウハウ・知見をためること」を挙げました。
このように、モールへ参加することによって、モール担当者(販促コンサルタント)からの様々な販促ノウハウの伝授やアドバイスを受けることができますので、ECショップを立ち上げたばかりで右も左もわからない状態であれば、プロの知見を得るということだけでも大きな財産となります。
一方、ECショップの販促ノウハウもたまり、売上規模や顧客母数も増えお店の認知も広がってきた段階であれば、モール売上比率を一気に下げ、自店舗シフトへと注力する判断を行うことも可能となるでしょう。
独自のリピートフォローを行うことができる自店舗の育成に力を注ぐことによって、モール依存度を下げ、利益率を高めていくこともできるようになるでしょう。
このようにECショップの成長ステージに応じて、モールと自店舗の出店配分コントロールを行うことにより、最適な利益を得ることができるようになります。モール・自店舗の並走をスタートアップ時からはじめ、徐々に自店舗率を上げ、利益率を上げていく成長ステージ別の配分ステップの例を下記に記しておきましょう。
- スタートアップステップ:ECショップのまさにスタートアップ時期は、自店舗よりもモール店舗育成に力をいれ、初期集客・売上確保と、ノウハウ育成の時期とする
- 安定並行ステップ:集客・売上がやや安定して、モールでの知見が自店舗でも活かせるようになってきたら、モール・自店舗の育成のバランスを半々くらいにする
- 利益成長ステップ:売上規模や顧客母数も増えお店の認知も広がってきた段階であれば、モール売上比率を一気に下げ、自店舗シフトへと注力する
あくまで上記はひとつのケースとして捉えて頂ければと思います。もちろんはじめに自店舗を立ち上げ、売上を伸ばしてから、その後モール参入するケースもあります。各ECショップの得意領域や背景状況をふまえて、売り場戦略(ベストな出店配分バランスとステップ展開)を個々のケースごとで判断をすることが重要となります。
成長ステージごとでの自店舗およびモール店舗の配分コントロールによって、売上・利益の最大化を目指しましょう。

最後のページでは、利益率の悩みを解消するためのヒントとして、利益試算(モール店舗と実店舗ごと)や集客・購入までの歩留まり計算などについての数値把握・試算の方法について紹介をしてきます。