EC業界マッピングからショップ運営のヒントを導き出す
購買タイプと商品タイプの2つを軸にしたフレームに、各業界を実際にマッピングした図をご覧ください。
今回は代表的な業界をピックアップしマッピングを実施しました。各業界内の取り扱い商品や企業によって、一部異なる区分に該当するものもあるかもしれませんが、大きな傾向を掴むものとして活用いただければと思います。(また、他ジャンルの商品を総合的に扱うショップだと、複数区分にまたがる場合もでてくると思いますので、予めご了承ください)
マッピングした6つの区分のEC運営上のポイントも図に示しましたのでご覧ください。
定期購入タイプは、初期コストをかけても大丈夫
例えば、「定期購入×仕入れ商品」の区分でいくと、主な該当業界は、コンタクト・医療系や飲料水関係となります。運営のポイントとしては、競合との集客合戦が肝となり。生涯顧客価値(LTV)が高く、初期コストをある程度かけても利益を残しやすい状態となります。
初回購入後、高いリピート性を望めることから、競合との競争の中で、まず一度買ってもらうための優待やキャンペーン費用を高めに設定しても、後々の収益貢献を考えれば、元が取りやすい構造になっているのが特長です。
また、「定期購入×独自商品」の区分は、健康食品やコスメのような業界となり、独自商品の認知拡大とリピートの仕組み化をいかに促進するかが業界内で勝ち抜くためのポイントとなります。なお、独自商品の高い利益性と、リピート積み上げによる回収担保性によって、収益エンジンとしてのポテンシャルが最も高い区分になっています。
期待の持てる区分だからこそ、独自商品をもった他店舗も多く存在するのも確かです。そのような中で、まずは独自商品の認知が重要となります。また、初回申込者に対する、××日後のフォローや引き上げ訴求のルーチン化、やリピート引き上げのサイクルを仕組み化することが重要ポイントとなってきます。
都度繰り返し購入・毎シーズン購入タイプは、毎回の購入満足度が鍵
続いて、「都度繰り返し購入・毎シーズン購入×仕入れ商品」は、食品・お酒関係。また、「都度繰り返し購入・毎シーズン購入×独自商品」は、ファッションやスイーツが、主な該当業界となります。定期契約が取れない状態ですので、シーズンごとまた都度毎回の購入満足度が次回のリピートを生むことになります。商材にもよりますが、3~5回の購入を超えれば、おおよそECショップに定着しれくれる可能性が引き上がりますで、定着までの購入回数をクリアできるかを重点配慮し、顧客対応・優待計画を行うとよいでしょう。
単発購入タイプ。仕入れ商品はついで買いを狙え!独自商品は認知を上ろ!
「単発購入×仕入れ商品」は、書籍・家電系、「単発購入×独自商品」は、ホビー・グッズ、家具などが代表業界として該当します。単発購入×仕入れ商品の場合は、競合がひしめく中での勝負となりますので、価格合戦での販売量確保が肝となります。利益をしっかりと担保するには、ついで買いで客単価アップを狙うなどして、入り口商品の不採算部分を回収できるような、複合的な販売促進をすることがキーとなるでしょう。
「単発購入×独自商品」の場合は、同一商品での価格勝負は避ける事ができますが、一方、独自ブランド商品の世の中の認知度が低ければ、お客様もよってきません。独自商品の世の中での認知性をどうあげるのかというハードルをクリアし、値引きなし販売により大きな利益を確保できるようにしましょう。
まとめ
これまで各区分における特徴を解説してきました。紹介してきたとおり区分ごとで力点ポイントが異なりますので、各区分において、自ずと下記に挙げる内容などで、ベストな答えが全く異なってきます。
- 1注文に対して許容される広告費用
- 優先的に装備すべきシステム機能
- 商品訴求の方向性や強化すべきコンテンツ
- セール・キャンペーンのタイミングと内容
- ポイント・クーポンの販促利用の方法
- フォローメールのタイミングと内容
みなさまが運営もしくは関係するECショップの該当する区分の特徴を見定め、各所で飛び交っている対策テクニックなどを、冷静に判断する目を養っていただくヒントに、本記事が役立てば幸いです。
最後まで読んでいただき、有難うございました!次回もお楽しみに。