タグマネジメントツールを利用する3つのメリット
それでは先ほど挙げた3つのメリットをもとに、タグマネジメントツールを導入することによる利点を具体的に考えていきましょう。
1.全ページに埋め込むのはタグマネジメントツールのタグだけで良くなる
2.常に最新のタグの状況を見られる
3.タグを直接「編集」「追加」「削除」ができる
(毎回開発の担当にお願いする必要がなくなる)
1、全ページに埋め込むのはタグマネジメントツールのタグだけで良くなる
まず第一のメリットとして、各Webページへ埋め込むタグのシンプル化が挙げられます。

タグマネジメントツールを利用するには、タグマネジメントツールが発行するタグをWebページへ埋め込む必要があります。ですが、タグマネジメントツールのタグを埋め込む代わりに、タグマネジメントツール以外のツールのタグは削除できるのです。タグマネジメントツールの仕組みについての詳しい解説は省きますが、ざっくりと言ってしまうと、タグマネジメントツール以外のタグはタグマネジメントツールの管理画面で保存する形になります。
そのため、タグマネジメントツール以外のタグを削除できますので、各Webページへ埋め込むタグはタグマネジメントツールのものだけでOKとなり、結果としてシンプルになるわけです。
例えば、全ページにはアクセス解析ツールの計測タグを入れ、特別な処理としてページAにはアクセス解析ツールのコンバージョンタグを、ページBにはリスティング広告運用ツールのリマーケティングタグを埋め込みたいとします。
その場合、タグマネジメントツールを利用しない場合はそれぞれのページでばらばらにタグを都度埋め込む必要がありますが、タグマネジメントツールを利用するのであればどのページも埋め込むタグはタグマネジメントツールのタグだけで良くなります。
2、常に最新のタグの状況を見られる
そして第二のメリットとして、常に最新のタグの正確な状況を把握することができるようになります。

一度タグマネジメントツールを導入してしまえば、タグマネジメントツールの管理画面にログインしてタグの一覧を見るだけで、すでに埋め込まれたタグの最新の情報を見ることができます。
一方でツールを利用しない場合は、手動で更新して常に最新の状態に保っておく必要が出てきます。これはツールの導入による労力の削減という面もありますが、それ以上に重要なことは「うっかり更新し忘れて実際に埋め込まれているタグの状況と違いが出てしまう」というミスを防げることです。正しい情報であるからこそ価値がありますが、人間が手動で行う場合、どうしてもうっかりミスをしてしまう可能性は捨てきれません。
例えば、Excelで手動でタグの一覧表を管理している場合、タグの追加や削除、編集などを行うたびに、Excelを更新しなければ最新の情報に保てません。また、最新の情報に保っていたとしても「絶対にこれは最新の正しい情報である」という確信を持つためには、改めてタグの状況を再確認する必要があります。
しかしタグマネジメントツールを利用している場合であれば、タグマネジメントツールの管理画面で見られるタグの一覧は、そのままずばり、現在のタグの埋め込み状況一覧とイコールになります。つまりツールを導入することで、手動で更新する手間も無く、そして正確な情報を得ることができます。
3.タグを直接「編集」「追加」「削除」ができる
最後に第三のメリットとして、タグの編集が直接できることが挙げられます。

タグマネジメントツールを利用してタグマネジメントを行う場合、すべてはタグマネジメントツールの管理画面上で行います。「埋め込まれたタグの編集」はもちろん、「新たに埋め込むタグの追加」や「埋め込んでいたタグの削除」まで、すべてタグマネジメントツールの管理画面上で行うことになります。つまり、タグの管理をWebページのHTMLと切り分けることができるようになるわけです。
例えば、Webページをシステム(CMSなど)で運用している場合でも、担当の開発の人にお願いせず、直接タグマネジメントツールの管理画面上で自ら編集することができます。また、アクセス解析やリスティング広告などを外注している場合などでも、コンサルタントの方に直接編集してもらうこともできるようになります。