ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンは、2012年の家電およびIT市場の販売動向を発表した。
2012年の国内家電小売市場は前年比11%減の7兆4,800億円の見込み。エコポイント制度、アナログ停波による映像関連商品の需要が2011年で一巡し、2012年はその反動を受けたことが主な要因。
一方、家電のインターネット通販は成長を続けており、2012年では家電市場規模全体の1割弱をインターネット通販が占めたと見られる。
パソコン市場
パソコン市場全体は数量前年比2%増の1,528万台。その内、リテール市場は同4%減の645万台と、タブレット端末へのシフトも影響し、6年ぶりのマイナス成長となった。
タイプ別に見ると、ノートPCが数量前年比1%減、デスクトップPCが同13%減といずれも減少に転じており、特に地デジ特需の反動減がみられるデスクトップPCの落ち込みが顕著だった。
3年ぶりのOS刷新となるWindows 8は、発売後の四半期(2012年10~12月期)で数量構成比24%に達したが、Windows 7と比較すると新OSの立ち上がりとしてはやや緩やかであったと言える。平均価格は依然、下落傾向にあるため、金額ベースの前年比は13%減となった。
リセラー市場は数量前年比7%増の538万台となった。2014年のWindows XPのサポート終了に向け、企業のリプレース需要は堅調であった。
タブレット
2012年のタブレット端末市場は前年比2.2倍の300万台に達した。リテール市場は同75%増の197万台となった。
画面サイズ動向を見ると、新製品発売が相次いだ7インチクラスが前年から12%ポイント拡大し、数量構成比28%を占めた。通信方式別では、回線契約を伴わないWi-Fiモデルが前年から12%ポイント拡大し、同56%を占めた。7インチクラスやWi-Fiモデルの需要の高まりには、端末代金や通信費用を抑えながら、新しい機器を試したいという消費者ニーズがあるとみられる。
携帯電話
2012年の携帯電話市場は前年並みの3,783万台となった。スマートフォンは数量前年比63%増の2,550万台となり、携帯電話販売数に占める構成比は前年の44%から67%へ拡大した。
スマートフォン市場が急速に立ち上がってから2年が経ち、割賦支払いを終了したユーザーが端末を買い替え始めたことが、市場を押し上げた。買い替えが促進された背景には、スマートフォンの急速な進化があり、初期のスマートフォンからの買い替えを喚起しているとみられる。
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