SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

ゲーミフィケーション実践編

価格や利便性以外の観点から、顧客を惹きつける方法とは?【ゲーミフィケーション実践編第4回】

関係性を深めることで、金銭面以外の価値が生じる

 このような仕掛けがあれば、浮気がしづらくなる心理が働きます。このサイトではCDなどの販売も行なっています。アーティストとの関係性を深められるような体験ができるのであれば、たとえ定価でしか販売していなくても、ここで買うファンも多くいることでしょう。

 つまり、関係性が深まっていけば、金銭面以外のところに価値が生じるようになります。Webであっても、価格や利便性以外の価値で戦うことができるのです。

 関係性の可視化において気をつけるべきポイントは、数値のような形で表現するだけでなく、関係性の深さを体感できるリワードを合わせて付与することです。リワードは必ずしも金銭的に高価なものである必要はありません。むしろ安価なものであっても、顧客に限定感、特別感やVIP感を感じさせることができるようなものが望まれます。

抽象的な概念をわかりやすく可視化する

 今回は、熟練性や関係性といった概念をゲーミフィケーションの考え方を使ってWeb上でどのように実現できるのかということを見てきました。

 ゲームというものは、数十年の期間をかけて、抽象的な概念をいかにわかりやすく可視化するかということにチャレンジし続けてきたとも言えます。ドラクエの「経験値」も、よくよく考えてみるとよくわからない数値ですが、今や当たり前の表現手法になっていますよね。

 ゲーム内での「経験の度合い」は、まさに抽象的な概念を無理やり数値化した典型的な例ですが、このように表現することでプレイヤーは自らそれを高めることができます。目標を設定することができます。適宜それに段階を設けて「レベル」としてグルーピングすることもできます。

 Webマーケティングにおいては顧客の「熟練性」「関係性」を可視化することが優良顧客の育成の上で重要になります。今回紹介した事例を参考に、皆さんのWebサイトならではの熟練性や関係性の表現をぜひ考えてみてください。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
ゲーミフィケーション実践編連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

深田 浩嗣(フカダ コウジ)

15年にわたりモバイル領域でのデジタルマーケティングを提供しECを中心に200社以上のWebサイト立ち上げ・改善を実施。2014年、株式会社Sprocketを設立、Web接客手法でコンバージョンを最適化するツール「Sprocket(スプロケット)」を開発・販売する。短期的なCVRの向上にとどまらず、中長期的なLTVの向上を...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2013/06/21 08:00 https://markezine.jp/article/detail/17430

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング