調査の狙い
昨年後半から今年にかけて、企業はデジタルマーケティングの一環としてソーシャルメディアの活用に注力し、ファン数が50万人以上の大型Facebookアカウントや、新規にFacebookページを開設する企業が相次いでいます。 そのためFacebookユーザーのタイムラインには、企業の投稿が増えていることが予想され、他企業と似たような投稿では、差別化が難しくなってきています。
そこで今回の調査では、2013年3月に日本企業のFacebookページに投稿された記事を対象に、ユーザーのリアクションが大きい投稿を分析することで、どのような投稿記事がユーザーの反響を呼ぶのか、その傾向を調べました。特に、「いいね!」「コメント」「シェア」の違いに着目し、それぞれのアクションがされやすい傾向の違いを分析しています。
調査トピック
1.「いいね!」「コメント」「シェア」の上位ランキングの投稿には明らかな違いがある
今回調査対象とした投稿の「いいね!」「コメント」「シェア」それぞれのランキング上位20位をみると、明らかに顔ぶれが変わることがわかりました。「いいね!」を多く集めているのは、ファン数も多く、エンゲージメント率が高いFacebookページがほとんどでした。一方で、下で説明するように「コメント」「シェア」を多く集めるには、ファン数が多いだけでなく、投稿の内容に特徴があることがわかりました。
2.「コメント」を誘う記事の多くに共通する問いかけテクニック
「いいね!」ではそれほど上位ではないのに、「コメント」や「シェア」を多くされている投稿が多数見られました。その理由は、その投稿文言がFacebookならではの内容であることがわかりました。例えば、コメント数で上位の投稿に共通するのは、アンケートやクイズです。「能動的にアクションを求める文章を入れる」ことが1つのテクニックとして成立していると言えます。
3.サプライズが「シェア」につながる
ユーザーのリアクションの中で、最もモチベーションの高いアクションが「シェア」であると考えられます。自身のタイムラインに残したいと思うか、友達に紹介したいと思うほどモチベーションがあるアクションであり、またそれにより投稿のリーチ数が多くなるというメリットも大きいです。今回の分析では、「見たことのないもの」を見せた場合に、驚きの投稿が多くシェアされる傾向にあることがわかりました。
4.ユーザーの目にとまるのは、法則よりもメッセージ
今回、投稿時間や曜日など、ユーザーの反応が集まりやすいタイミングがあるかどうかの分析も行いましたが、企業の投稿が集中する時間帯はあるものの、ユーザーの反応にそれほど大きな差はありませんでした。それよりも、投稿の内容とタイミングのよさが重要であることがわかりました。それを裏付ける、2013年3月に投稿された記念日や時節ネタの投稿分析を、IMJサイトで紹介しています。タイミングよく、その企業らしく、ユーザーに伝わりやすい工夫がされている投稿がユーザーの反応を多く集めていました。
調査概要
- 調査元:Facebookが提供しているAPI
- 調査対象:日本語を主言語として発信しているFacebookページファン数上位2000アカウント
- ランキング対象:会社、ブランド、プロダクト、イメージキャラクター、店舗等の公式ページ※官公庁、政治団体、スポーツチーム、タレント、著名人、アプリ、コミュニティなどは対象外
- 調査対象期間:2013年3月1日~3月31日
- 集計日時:2013年4月10日
- 調査協力:株式会社 ホットリンク(「クチコミ@係長」)
- 本調査は、株式会社ホットリンク(「クチコミ@係長」)による集計データをもとに実施しています。
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