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ソーシャル時代のヴィジョナリー、ホットリンク内山幸樹氏インタビュー

今回のネット選挙で、ソーシャルを介した「インタラクティブ・マスコミュニケーション」が始まる【ホットリンク内山氏インタビュー・後編】


人類にとっての前頭葉をつくりたい

―― データ分析だけでなく、予測についてもこれからやっていくのでしょうか。

内山 政党支持率は、すでにリアルタイムで毎日把握しています。「世論の見える化ダッシュボード」というのをこの選挙のためにつくっていて、どの党、どの政策が、どのくらいでテレビに露出し、それがどれくらいユーザーの検索行動を起こし、ブログやツイッターで語られ、国民がどこに反応しているのか、反応はポジティブなのかネガティブなのか。そのダッシュボードを見れば一目瞭然です。

「世論のリアルタイム見える化ダッシュボード」ナビゲーションメニュー
「世論のリアルタイム見える化ダッシュボード」ナビゲーションメニュー
政党の全メディア露出・反響分析
※画像をクリックすると、拡大表示します。

―― すでにそこまで行っているのですね。

内山 おそらく今回の選挙で政党がそういうものを導入すると選挙後は国が国民の意見をリアルタイムで聞くためのツールとして、政府のなかでつかわれるようになるのではないかというところを期待したいですね。

―― では、今回のネット選挙解禁はその通過点ですね。

内山 そうですね。ただ僕の中で、今回の選挙でまだたどり着けないなと思っているところは、意思決定を支援するサービスですかね。いや違う。人類にとっての前頭葉。

―― 前頭葉、ですか? 

内山 僕は人間を1個の脳細胞ととらえていて、SNSがシナプスとしてそれを結んでくれる。僕がRTとか「いいね!」すると電気信号がバーッといろんな人に伝わっていく。でも、いまのソーシャルメディアの発達段階はまだ原始的な脳の部分しかできていない。

 たとえば、原発問題についてソーシャルで「反対」「賛成」とか、「いいね!」したりRTをする。でも「おれはどうすればいいの?」という結論には達することなく、脳のあちこちで感情的にはこうだけど、理論的にはこうだとワーッとなって、収集がつかない興奮状態になっているのが現在のソーシャルだと思います。それがもうちょっと進むと前頭葉ができてくる。感情的にはこうだけど、理論的にはこうだし、未来のこと考えたらこうじゃん、だからこっちがいいんじゃない?という意思決定を前頭葉ができる。でも今のソーシャルメディアはそれができていない。言いっぱなしじゃないですか。

―― 脊髄反射的ですよね。地震が起きたら「揺れた」って書いちゃうみたいな。

内山 今回の選挙でも「いいね」とか「悪いね」とか、うわーってなると思うんです。「だから俺はどうしよう」「俺たちは、日本はどっちにいくべきなんだ」という意思決定ができるよう支援するものをつくりたい。「NAVER まとめ」もあれは新しい神経細胞のひとつだと思っているんです。そういうのを加えていって、人類にとっての前頭葉をつくるというのが僕の次の目標ですかね。

―― 今日は内山さんのヴィジョンに圧倒されました。また、選挙が終わったときにお話をうかがいたいと思います。ありがとうございました。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2013/06/18 18:15 https://markezine.jp/article/detail/17869

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